ハードウェア

電子書籍リーダーのためのオープンエコシステム「Free Ink」、ソフトウェア・ファームウェア・ハードウェアを開発するオープンソースプロジェクト群


Free Ink」は電子書籍リーダーをメーカーに依存せず自由に開発・改造できるようにするためのオープンソースプロジェクト群です。ソフトウェア・ファームウェア・ハードウェアを開発するプロジェクトがそれぞれオープンに公開されているため、誰でも自由に利用・拡張・カスタマイズできます。

Free Ink · An open ecosystem for e-readers
https://freeink.org/

Free Inkのソフトウェア面では「CrossPoint Reader」というリーダーアプリケーションが開発されており、Free Inkのファームウェア上で動作させることができます。電子書籍形式のEPUB 2および3を解析し、埋め込まれたCSSを適用して、指定したフォント・サイズ・余白で章をレイアウトする形で、電子書籍ファイルを読み込むことができます。ページは初回起動時にSDカードにキャッシュされるため、次回起動時はほぼ瞬時に読み込まれます。


フォントはGoogle FontsのNoto SerifとNoto Sansが内蔵されているほか、SDカードから読み込んだ任意のフォントも使用でき、文字のサイズ・間隔・余白・ハイフネーション・配置・アンチエイリアシングを調整可能。さらに、ヘブライ語とアラビア語の右から左へのレイアウトや多数の言語に翻訳されたメニューも用意されているほか、各単語の先頭を太字にする「フォーカスリーディング」にも対応しています。

ハードウェア面では、Free Inkは電子書籍リーダーのファームウェアを構築するためのハードウェア非依存型ソフトウェア開発キット(SDK)を提供しています。コントローラ・表示波形・GPIOピン・周辺機器などを共通インターフェースとして抽象化することで、コードベースで多くのデバイスを制御でき、新しいボードは書き換えではなくプロファイルと設定ファイルだけで対応できます。ファームウェアは汎用APIを呼び出すことでデバイス固有の動作を取得するため、設計上ハードウェアに依存しない作りになっています。


静電容量式タッチに加え、暖色・寒色制御機能を備えたPWMフロントライトを搭載しているほか、アプリケーション側から画面回転を制御できます。タッチ・フロントライト・カラー・オーディオはフラグによって制御され、デバイスが必要とする場合にのみデフォルトで有効になるため、各バイナリは可能な限りコンパクトに保たれます。

また、プロジェクトの中核となるオープンハードウェア「de-link」は、電子ペーパーを搭載した電子書籍リーダーを自作するための回路図や部品リスト(BOM)を公開しています。充電やバッテリー保護、オプションのフロントライト、24ピンの電子ペーパーインターフェースなど、すべてが1枚の基板に搭載されており、約60ドル(約9700円)で製作可能です。

以下は自作された電子書籍リーダーの1つで、手のひらサイズのデバイスで本を読むことを実現しています。


Free Inkは理念として「オープンフォーマット・オープンファイル」を掲げており、どのデバイスでも書籍を閲覧・コピー・保存することを目指しています。また、部品やバッテリーは交換可能となるように公開されており、修理することが推奨されています。Free Inkはソフトウェアからハードウェアまでのすべてのレイヤーを文書化・公開しており、コミュニティ全体が構築・修正・拡張できる共通基盤を目指しています。

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in ハードウェア,   ソフトウェア, Posted by log1e_dh

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