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Facebookで他人のコンテンツを盗んだ上で「昔の投稿を編集してアップロード」することで権利を奪う詐欺が横行している


MetaのサービスであるFacebookとInstagramは共に「Rights Manager」というツールを導入しており、権利者が参照ファイルをアップロードするとシステムが著作権侵害コンテンツを検出し、そのコンテンツを削除したり収益化したりできます。このRights ManagerとFacebookの「投稿編集」を悪用し、自分が権利者であるかのように振る舞って権利者のコンテンツ削除や収益を奪い取る詐欺が横行していると報じられています。

Facebook's edit function misused to backdate posts and claim copyright: Influencers move Delhi HC
https://www.barandbench.com/news/litigation/facebooks-edit-function-misused-to-backdate-posts-and-claim-copyright-influencers-move-delhi-hc

Copyright Scammers Weaponized Meta's Rights Manager with Backdating Exploit * TorrentFreak
https://torrentfreak.com/copyright-scammers-weaponized-metas-rights-manager-with-backdating-exploit/

Rights ManagerはFacebookが2016年にリリースした違法コンテンツ検知システムで、YouTubeやウェブメディアなどが作成した動画コンテンツがコピーされてFacebookに無断でアップロードされてしまう「freebooting(フリーブーティング)」と呼ばれる行為への対抗策として発表されました。著作権者の許諾なしにアップロードされたムービーコンテンツを自動で検知し、通知または削除するものとなっています。クリエーター側は「動画コンテンツをアップロードし、ライブラリを作成して著作権侵害の監視と保護を容易にする」「動画コンテンツごとに許可ユーザーを設定できる」「著作権侵害があった場合には通知を受け取れる」など対応を選択することができます。

Facebookが違法コンテンツ検知「Rights Manager」をリリース、違法にアップロードされたコンテンツの自動判別へ - GIGAZINE


Metaの透明性レポートによると、Rights ManagerはFacebookとInstagramで毎月数百万件規模の著作権侵害コンテンツの検出・対応に利用されており、広範な執行システムの一部として機能しています。

しかし、そんなRights Managerの仕組みが詐欺に悪用されるケースも報告されています。Rights Managerは違法なコンテンツのコピーを検知して削除するだけではなく、より広くコンテンツを管理することができます。通常は正当な権利者のみがRights ManagerにアクセスできるようにMetaが審査していますが、発展途上国など一部の国や地域では取り締まりが行き届いておらず、フォロワー数が数百万人に及ぶインフルエンサーや組織でさえアクセスを拒否されることがあるそうです。その結果、詐欺師がRights Managerのアクセス権を売買し、正当な権利者を「コンテンツを復元する代わりに1カ月分の収益を支払え」と脅迫するケースが2024年に報道されました。

Metaの著作権保護ツールを悪用する詐欺師が「身代金を支払わないとコンテンツを削除する」とクリエイターを脅迫している - GIGAZINE


さらに、インドの法律系ニュースサイトのBar and Benchが2026年7月に報じたところによると、Facebookの機能を悪用して正当な権利者からコンテンツを盗み取る攻撃が行われたとして、デリー高等裁判所に複数の訴訟が提起されているとのこと。

Facebookのデスクトップ版では「投稿を編集」から過去の投稿内容を編集することができます。テキストを書き換えるだけではなく、添付ファイルの追加・削除も可能です。そこで、例えば2026年に誰かが新規投稿したコンテンツを違法にコピーし、2025年の自分の投稿を編集してコピーしたコンテンツを添付することで、Rights Manager側に「こちらが先に投稿したコンテンツである」と認識させられてしまうというわけ。

詐欺師はこうしてコピーしたコンテンツを権利者として収益化できるだけでなく、正当な権利者のアカウントにペナルティを課すこともできると報じられています。


金融教育者であり起業家でもあるプシュカル・ラージ・タクール氏は、自身の動画のうち少なくとも36本がこの方法で削除されたと述べた上で、「Metaが著作権者、メタデータ、投稿の編集履歴などを確認せずに申し立てに基づいて行動した」と主張しMetaを訴えました。タクール氏は約2000万ルピー(約3400万円)の損害賠償のほか、Metaに対しユーザーの身元を確認する手続き・タイムスタンプ保護・メタデータ検証などの安全対策をRights Managerに組み込むよう求めています。

同様の被害を受けたクリエイターのニーラジ・ジョシ氏が提起した訴訟の場合、「ジョシ氏のアカウントを保全し、不正請求に関連する基本的なアカウント登録情報とIPログを3週間以内に提出する」ことをMetaに命じる判決が2026年7月9日に下されています。これらの記録によって、詐欺の背後にいる人物が明らかになる可能性があります。

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