◆目次
・1:RIVER Plusを満充電するまでにかかる時間は?
・2:RIVER Plusの各ポートの給電能力チェック
・3:RIVER Plusでは何台の機器を充電できるのか?
・4:RIVER Plusで定格出力を超える消費電力の家電を動かしてみた
・5:RIVER PlusがUPSとして使えるのかチェックしてみた
・6:まとめ
◆1:RIVER Plusを満充電するまでにかかる時間は?
RIVER Plusの公式ページでは充電スピードについて「ゼロから80%への充電は1時間以内、フル充電なら1.6時間で完了」とアピールされています。実際にRIVER Plusのバッテリー残量を0%にした状態から時間を計測しつつ充電してみました。
1時間経過時点でバッテリー残量は78%まで回復し……
充電から1時間47分経過した時点で100%充電完了。ほぼ公称値通りの充電スピードです。
◆2:RIVER Plusの各ポートの給電能力チェック
RIVER Plusの正面にはUSB Type-Cポートが1個とUSB Type-Aポートが3個搭載されています。USBポートからの給電を行うには、まずポート下部に配置されたスイッチを押します。
スイッチを押して「ピッ」という音がなったら準備完了。後は、充電したい機器を接続すればOKです。
RIVER Plusの正面にはUSB Type-Cポートが1個とUSB Type-Aポートが3個搭載されており、マニュアルには3個のUSB Type-Aポートのうち右端に搭載されているポートが「快速充電」に対応しており、最大28Wでの給電が可能と記されています。「快速充電」が何を指しているのか気になったので、USBテスター「AVHzY CT-3」で各ポートの給電能力をチェックしてみました。
USB Type-Cポートの対応規格リスト(緑色が対応、赤色が非対応)が以下。USB Type-CポートはUSB PDによる100Wまでの出力に対応しています。
左端と中央のUSB Type-Aの結果が以下。両ポートでは最大12Wでの給電が可能です。
そして「快速充電」に対応したUSB Type-Aポートの結果が以下。「Samsung AFC」や「Huawei FCP」といった急速充電規格に対応しているようです。
◆3:RIVER Plusでは何台の機器を充電できるのか?
RIVER Plusの容量は360Whで、最大10台の機器に同時給電可能です。スマートフォンやタブレットを何台充電できるのか気になったので、バッテリー残量0%のデバイスを7台接続して充電してみました。
7台とも100%充電完了した時点で、RIVER Plusのバッテリー残量は57%となりました。
◆4:RIVER Plusで定格出力を超える消費電力の家電を動かしてみた
RIVER Plusの定格出力は600Wです。このため、ピーク電力が84Wの「iMac」はまったく問題なく動作します。
「PlayStation 5」と4Kモニター「EW2780U」を接続してゲームをプレイすることも可能。この際の出力は約200Wでした。
RIVER Plusには定格電力を超える機器も動作させられる機能「X-Boost」が搭載されています。実際に消費電力1200Wの電気ケトルを接続してお湯を沸かしてみたところ、電圧が100Vから約70Vに下がりつつも沸騰するまで動作させ続けることができました。
しかし、800Wに設定した電子レンジを接続して動作させたところ、約30秒で電子レンジの電源が切れてしまいました。600Wを超える機器を使う際は精密機器は避け、電気ケトルや工具、ドライヤーなどの単純な仕組みの機器に絞った方が良さそうです。
ポータブル電源「RIVER Plus」で電子レンジを動かしてみた - YouTube
◆5:RIVER PlusがUPSとして使えるのかチェックしてみた
RIVER Plusには電源が断絶した際に自動的に電源供給元を切り換えるUPSのような機能が搭載されています。RIVER Plusに部屋のコンセントから電源を供給した状態でRIVER PlusとiMacを接続し、部屋のコンセントとの接続を切断してみたところ、電源供給元が部屋のコンセントからRIVER Plusに切り替わってiMacを使い続けることができました。
ポータブル電源「RIVER Plus」にiMacを接続してUPSとして動作させる様子 - YouTube
さらに、Playstation 5と4Kモニターを接続して状態で上記と同様の実験を行った結果、部屋のコンセントからの給電が断たれても自動的に電源供給元がRIVER Plusに切り替わり、ゲームをプレイし続けられました。
「RIVER Plus」にPlaystation 5と4Kモニターを接続してUPSとして使えるか検証してみた - YouTube
マニュアルによると、電源供給元の切り替えは30ミリ秒以内に完了するとのこと。実際にオシロスコープを用いて切り替えにかかる時間を計測してみると……
電源供給元の切り替えは13.6ミリ秒で完了していました。
参考までにAPC製のUPS「SUA750JB」の供給元切り替え時間を計測してみたところ、2.8ミリ秒でした。RIVER PlusではUSPのように突然の停電から機器を守ることが可能ですが、専用のUPSと比べて電源供給元の切り替えにかかる時間が長いため、実際に使う前にUPSとして正常に動作するかチェックすることをオススメします。
◆6:まとめ
実際にRIVER Plusを使ってみたところ、10台以上のスマートフォンやタブレットを充電できるバッテリー容量を持ちつつ1時間以内に約8割の充電が可能というバッテリー性能に加えて、600W以内の機器なら安定して動かせ、600Wを超える機器でも条件次第では動作させられるという高い給電能力も持ち合わせていました。さらに、簡易的なUPSとしても利用可能なため、かなり広い用途に利用可能なポータブル電源です。
また、RIVER Plusは100VのAC入力以外に、自動車のシガーソケットやソーラーパネルからの給電にも対応しています。ソーラーパネルはEcoFlow以外の企業が生産するものでも利用可能とのこと。給電手段が多く用意されているため、災害時やアウトドア活動の際に役立ちそうです。
なお、RIVER Plusは記事作成時点ではAmazon.co.jpで税込4万9500円で販売されています。
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