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X(旧Twitter)で「いいね」が非公開になってどのような影響を与えたのかという研究結果が公表される


2024年5月、X(旧Twitter)は誰でも自由にチェックできた「いいね」欄を非公開にしました。この影響について調べた研究論文が、プレプリントサーバーのarXivに掲載されています。

[2601.11140] When "Likers'' Go Private: Engagement With Reputationally Risky Content on X
https://arxiv.org/abs/2601.11140


When “Likers” Go Private: Engagement With Reputationally Risky Content on X
https://arxiv.org/html/2601.11140v1

Xは2024年5月に突如、誰でも自由に他ユーザーの「いいね」欄がチェックできる仕様を変更し、他人のアカウントの「いいね」欄を見えないようにしました。この理由について、Xのエンジニアリングディレクターは「いいねを非公開にします。いいね欄を公開することは間違った行動を助長するためです。例えば、荒らしからの報復を恐れたり、自分のイメージを守るために、『過激』かもしれないコンテンツにいいねすることをためらう人が多くいます。そこで、間もなく誰が見ているかを気にせず『いいね』できるようにします」と説明しています。

X(旧Twitter)が誰でもチェックできた「いいね」欄を非公開に、何に「いいね」したか誰でもチェックできるのは間違った行動を助長するため - GIGAZINE


そこで、ルクセンブルク大学でソーシャルネットワークや誤情報などについて研究するユーウェイ・チューアイ氏ら研究チームは、「いいね」欄が非公開になったことでユーザーエンゲージメントにどのような影響を及ぼすのかについて調べたそうです。

例えば、「いいね」欄が非公開になったことで、性的コンテンツや政治関連の投稿などの周囲の評判に影響するようなコンテンツを「いいね」しやすくなりました。そこで、チューアイ氏ら研究チームは、Xの「いいね」欄が非公開になった後に、社会的・評判上のコストを伴う可能性のあるコンテンツ(「いいね」することで自身の評判に傷がつく可能性のあるコンテンツ:高評判リスクコンテンツ)の「いいね」数が増加したかどうかを調査したそうです。


まず、研究チームは「いいね」欄が非公開になる前後に、1068アカウントによる15万4122件の投稿へのエンゲージメントを調査しました。次に、203人のXユーザーを対象に、さまざまな種類のコンテンツに「いいね」を付ける意欲について、自己申告で回答してもらいました。

203人のXユーザーを対象とした聞き取り調査では、「いいね」欄が非公開の場合、高評判リスクコンテンツに「いいね」を付ける意欲がわずかに高まるという調査結果が得られました。

しかし、実際の投稿に付けられた「いいね」について調査した結果、高評判リスクコンテンツに対する「いいね」の数が、プラットフォーム全体で増加したという確証は得られませんでした。また、コンテンツの持つ特性(高評判リスクコンテンツか否か)や、エンゲージメントの種類(いいねとリポスト)にかかわらず、「いいね」欄が非公開になっても高評判リスクコンテンツに対するエンゲージメントに変化はみられませんでした。


これらの結果から、「いいね」欄の非公開化がX全体に与えた影響は非常に限定的なものであった可能性が高いと研究チームは結論付けています。この他、研究チームはXにおけるエンゲージメントが一部の高頻度利用アカウントや、自動化されたアカウントによって生み出されている可能性を指摘しました。

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in ネットサービス,   サイエンス, Posted by logu_ii

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