ハードウェア

Facebookが最新ビデオ通話デバイスの「Portal Go」と「Portal+」を発表


Facebookがビデオ通話デバイス「Portal」シリーズの最新モデルとして、「Portal Go」と「Portal+」を発表しました。

Facebook adds two new Portals to the family, including first portable version
https://tech.fb.com/facebook-adds-two-new-portals-to-the-family-including-first-portable-version/

Mark Zuckerberg - Meet the new Portal Go and Portal+ | Facebook


◆Portal Go
Portal Goは10インチ・解像度1280×800ピクセルのディスプレイを搭載したビデオ通話デバイス。


バッテリー内蔵型で、充電スタンドの上に載せるだけでワイヤレス充電することができるため、ひとつの場所に固定して使うのではなく、部屋から部屋に持ち運びながら利用することが可能。


背面には持ち運び用の持ち手があります。


表面にはビデオ通話用の超広角12メガピクセルカメラを搭載。


天面には音量調節ボタンと電源ボタン


また、本体一体型のスピーカーにより部屋いっぱいの大音量で音楽を楽しむことも可能です。

Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはPortal Goについて、「携帯性の高さはPortal構想当初から我々が望んでいた機能のひとつです」「人々はPortalをリビングルームの真ん中に持ってくるために、延長コードをどんな風に使っているかを話してくれました。こういった問題をPortal Goは解決してくれます」と語っています。

◆Portal+
Portal+は14インチ・解像度2160×1440ピクセルのディスプレイを搭載したハイエンドモデル。


ディスプレイ上部には超広角12メガピクセルカメラ。カメラはカバーをスライドさせることで手軽にオンオフが可能。


側面から見るとこんな感じで、ディスプレイは上下に傾けることができます。


Portal+はステレオスピーカーを搭載しており、Hi-Fiの再生も可能。14インチの大型ディスプレイを採用したことで、Zoomのビデオ通話では最大25人を同時に表示することができます。

Facebookは「リモートワークの台頭により、Portal+を仕事時の通話用端末とすることで、PCのコンピューティング能力を解放する役に立ちます。Portal+でメモを取ったりプレゼンテーションを表示したりすることで、マルチタスクがより簡単になります」と述べています。

なお、Portal Goの販売価格は199ドルで、Portal+の販売価格は349ドル。発売日は2021年10月19日です。


Portalが家のキッチンやリビングルームに置かれることが多いことから、Facebookは家族みんなでPortalを使うための「Household Mode(世帯モード)」の導入を発表しています。世帯モードではPortalで共有するアプリや連絡先を指定可能で、自分や家族の他のメンバーがPortalを操作する際の方法を細かく制御することが可能となります。

さらに、「Watch Together」機能がアップグレードされ、ビデオ通話をしながら複数人で同じ映像コンテンツを視聴することが可能になります。Watch Together機能はまずアメリカで利用可能となり、2021年後半には全世界でサポートされる予定です。


この他、今後数カ月以内にPortalでWhatsAppのマルチデバイスサポートが利用可能となります。これにより、スマートフォンのバッテリーが切れてもPortalからWhatsAppの利用が可能になるほか、最大4台の非電話端末でWhatsAppを同時に使用できるようになります。なお、Facebookは「WhatsAppのマルチデバイスサポートは非常に需要の高い機能のひとつだった」と記しています。

Portalはビデオ通話専用のデバイスではなく、SpotifyやPandoraといった音楽ストリーミングサービスで音楽を再生したり、FacebookやInstagramに保存されたお気に入りの写真を表示したりと、さまざまなことが可能。また、すべてのPortalはハンズフリービデオ通話用のFacebookアシスタントを搭載しており、音声認識を使って音楽の再生やポッドキャストの再生などもできます。加えて、Amazonの音声認識システムであるAlexaも搭載されているため、これを使ってハンズフリーでの端末制御も可能です。

また、2021年12月にはPortalでビデオ会議ツールのMicrosoft Teamが利用可能となる予定です。

Portalの売上についてFacebookは公表していませんが、調査会社のIDCによると、2020年にFacebookは前年比で28%増の60万台以上のPortalを出荷しています。さらに、2021年上半期には40万台以上のPortalを出荷しており、2021年のPortalの出荷台数は2020年よりもさらに増加する見込み。

これらの数字はAmazonのEchoシリーズと比べると少々見劣りするものですが、直接の競合となるモニター付きデバイス・Echo Showの売上はAmazonも公開していないため、実際どの程度売上に差があるのかは定かではありません。IDCのスマートホームデバイス担当シニアアナリストであるアダム・ライト氏は、「Facebookのネガティブな印象によりPortalの成長は抑制されていますが、新型コロナウイルスのパンデミック初期に積極的なマーケティングを行ったことで、Portalはパンデミック期間のお供としての立ち位置を確立し、売り上げを伸ばすことに成功しました」と述べています。

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in ソフトウェア,   ハードウェア,   動画, Posted by logu_ii

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