世界最大のオンライン百科事典「Wikipedia」が創設25周年で記念企画「ウィキペディア 25」実施へ

世界最大のオンライン百科事典であるWikipedia(ウィキペディア)が、2026年1月15日で創設25周年を迎えました。これを記念して、ウィキペディアを運営する非営利団体・ウィキメディア財団が1年にわたる記念企画「ウィキペディア 25」を展開すると発表しました。
ウィキペディアの25回目の創立祝い – ウィキメディア財団
https://wikimediafoundation.org/ja/wikipedia-25/
ウィキペディアは、2001年1月15日に創設者のジミー・ウェールズ氏の個人的なプロジェクトとして開始され、2003年6月以降は非営利団体のウィキメディア財団が運営しています。日本語版は2001年5月に開設され、ウィキペディアのシステムが日本語に対応した2002年9月から実質的な編集が始まりました。

ウィキメディア財団によれば、日本語版の総記事数は約150万記事で、純記事数のランキングでは世界13位、総編集数は1億7000万回以上、月間ビュー数は約10億PVに達し、月間編集者数は約3万人、活動中の編集者は約8000人に及ぶとのこと。
ウィキペディア 25の公式サイトでは「ドキュメンタリーシリーズ」と題し、ハリケーンや暴風雨を20年にわたり記録し続けるカリフォルニア州居住者、世界中を覆い尽くしたパンデミック時に重要な新型コロナウイルス (COVID-19)情報を共有した医師、日本語で知識を提供し続ける70歳司書など、8名のボランティアが紹介されています。

また、ウィキメディア財団はウィキペディア25周年を記念する「タイムカプセル」を公開。このタイムカプセルでは、ウェールズ氏が自ら最初のサーバーを設置した瞬間を含めて、彼自身の言葉でウィキペディア創成期の思い出を聴くことができるとのこと。たとえば、マイケル・ジャクソンが亡くなった2009年にサイトへのアクセスが殺到し、ウィキペディアのサーバーがほぼパンクしかけた時など、重大な世界的出来事におけるウィキペディアの役割を探求したり、予知能力を持つタコ「パウル」に関する記事など、ウィキペディアの風変わりで興味深い一面についても深く掘り下げたりできるそうです。
加えて、世界中の人々がどの未来像が最も自分に合っているか発見できるクイズも公開され、未来のウィキペディアに対する多彩なビジョンが表現されているとのこと。
さらに、日本時間の1月16日午前1時には、グローバルなバーチャル設立記念イベントも開催されるほか、ウィキペディアのボランティアによるスケッチを基に生み出されたウィキペディアの新たな
デジタルマスコット「うぃきゅうちゃん」が複数の言語版ウィキペディアで遊び心あふれる視覚的サプライズとして登場したり、特別グッズが販売されたりといったイベントも企画されています。
イベント:ウィキペディア25 バーチャルお祝いパーティ - Meta-Wiki
https://meta.wikimedia.org/wiki/Event:Wikipedia_25_Virtual_Celebration/ja
そして、ウィキメディア財団は「AI時代におけるウィキペディアの未来」と題して、ウィキペディアが成長と進化と共にインターネットの基盤としての重要性が拡大してきた5つの例を挙げています。
・AI企業の貢献を確実に
ウィキペディアのコンテンツに依存するテクノロジー企業は、責任を持ってそれを利用し、将来に向けてウィキペディアの持続性を支援する必要があります。その重要な手段の一つがウィキメディア・エンタプライズ(Wikimedia Enterprise)のプラットフォームです。ウィキメディア財団が開発したこのプラットフォームは、ウィキメディア事業のコンテンツを大規模に再利用・配信する事業者向けの任意参加型の商用製品です。Googleもウィキメディア・エンタプライズの長年のパートナーです。
・人間を最優先するAI戦略の実施
ウィキメディア財団の最新AI戦略は、人間の編集者をウィキペディアの中核に据え、彼らを支援するためにAI分野における今後の投資と開発の方向性を定めています。これにより、編集者は貴重な時間を技術的な手法ではなく、達成したい目標そのものに注力できるようになります。
・技術基盤の強化
2001年以降、ウィキペディアの技術基盤は継続的に改善され、世界で最
もアクセスしやすく多言語対応したサイトの一つとなりました。ウィキペディアのデスクトップインターフェースとダークモードのアップデートにより、ユーザーアクセシビリティが大幅に向上。新たなデータセンターを開設し、読み込み時間を短縮しました。また、iOSおよびAndroid向けのウィキペディアアプリにより、ウィキペディア愛好家はモバイル端末から直接コンテンツにアクセス可能となります。
・知識の格差を解消
ウィキペディアの知識は、言語翻訳への献身的な取り組みや、サイト上のボランティア編集者とコンテンツの幅を広げるコミュニティ主導の取り組みを通じて、今日ではより世界を代弁かつ反映したものへと成長しました。さらに、アブストラクト・ウィキペディア(Abstract ウィキペディア)は、ウィキペディアの信頼できる情報をあらゆる言語で利用可能にすることを目指しています。なお本プロジェクトは、マッカーサー財団が主催する「100&Change」助成金コンテストにおいて、昨年ファイナリスト5組の一つに選ばれました。
・次世代の読者や編集者の参加促進
ウィキペディアは、オンラインゲームやソーシャルメディア向けの短編コンテンツといった新たな試みを通じて、新規ユーザーへのリーチ、世界的な動向への対応、変化するインターネット環境において、進化するユーザーのニーズに応える革新的な方法を模索しています。
ウェールズ氏は「2001年、ウィキペディアは『あらゆる場所のあらゆる人々と知識を共有する』という夢から始まりました。当時は私を含め、誰も成功するとは思ってもいませんでした。しかし、あらゆる困難を乗り越え、ウィキペディアは今日、インターネット上の知識基盤へと成長を遂げました。ウィキペディアは、人類の全盛期にあたる過去 25 年の歴史を体現しており、信頼と協働の精神で人々が集まるとき、不可能を可能にできることを物語っています」と語りました。

by ZMcCune (WMF)
ウィキメディア財団最高経営責任者のマリアナ・イスカンダー氏は「ウィキペディアはデジタル世界の七不思議の一つ、そして唯一無二の存在です。ウィキペディアはこれまでに数えきれないほどの課題や変革を乗り越えてきました。そしてそれは背後で支える人々や『世界に向けて自由かつ信頼できる知識を共有する』という揺るぎないコミットメントのおかげなのです。月間数十億回のアクセスと合わせ、ウィキペディアの無料かつ検証済みの知識に依存する組織が継続的に増加したことにより、このプラットフォームは、インターネット全体のアーキテクチャにとって今や不可欠な存在となりました」とコメントしています。
ウィキメディア財団製品・技術部門最高責任者のセレナ・デッケルマン氏は「ウィキペディアは、知識は人間そのものであり、また、人間によって知識が培われていることを示しています。特に今、AIの時代を迎える中、私たちはこれまで以上にウィキペディアという人間の力添えによる知識を必要としています。世界中の読者、ボランティア編集者、寄付者、パートナー、ファンの継続的な支援により、ウィキペディアは今後25年、そしてそれ以降も、オンライン上における人間による知識と協働の重要な拠点であり続けることでしょう」と述べました。
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in ネットサービス, Posted by log1i_yk
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