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「TikTokとYouTubeのおすすめ機能は子どもにとって安全ではない」とイギリス規制当局が発表


動画共有サービスやSNS、オンラインゲームは子どもにとって身近な遊び場や連絡手段になっていますが、悪質な大人が子どもに近づく方法にもなっています。この問題に対処するため、イギリスの通信規制機関Ofcomがオンライン安全法に基づいて大手プラットフォーム各社に安全対策の強化を求めましたが、TikTokとYouTubeは子ども向けおすすめフィードの安全化に向けた十分な変更を示さなかったとのことです。

Tech firms commit to stronger anti-grooming measures in response to Ofcom demands
https://www.ofcom.org.uk/online-safety/protecting-children/tech-firms-commit-to-stronger-anti-grooming-measures-in-response-to-ofcom-demands


Keep underage children off your platforms, Ofcom tells tech firms
https://www.ofcom.org.uk/online-safety/protecting-children/keep-underage-children-off-your-platforms-ofcom-tells-tech-firms


Younger phone owners, the rise of AI, and consumption over creation – our latest look at UK children’s media lives
https://www.ofcom.org.uk/online-safety/protecting-children/younger-phone-owners-the-rise-of-ai-and-consumption-over-creation-our-latest-look-at-uk-childrens-media-lives


TikTok, YouTube lag on UK child safety as rivals act, regulator says | Reuters
https://www.reuters.com/legal/litigation/tiktok-youtube-lag-uk-child-safety-rivals-act-regulator-says-2026-05-20/


Ofcomはオンライン安全法に基づいて、オンラインサービス事業者に利用者を被害から守る仕組みを整備させる役割を担っています。Ofcomは2026年3月12日、Facebook、Instagram、Roblox、Snapchat、TikTok、YouTubeに書簡を送り、最低利用年齢の実効的な運用、グルーミング対策、おすすめフィードの安全化、新機能を子ども向けに十分な安全確認なしで展開する運用の停止を求めました。グルーミングとは大人がオンラインで子どもに近づき、信頼関係を装って性的搾取などにつなげる行為で、グルーミング対策とは子どもが見知らぬ成人から接触されるリスクへの対策を指しています。


Ofcomによると、FacebookとInstagramを運営するMetaと、Snapchatを運営するSnap、そしてRobloxはイギリスの子ども向けに追加のグルーミング対策を導入する方針を示しました。Snapは見知らぬ成人が子どもに初期設定で連絡できないようにし、子どもが知らない相手とのつながりを広げるよう促す表示もやめるとのこと。Snapはイギリスの全ユーザーに対して、2026年夏に「高精度の年齢確認」を展開し、18歳未満の利用者をより確実に判定する計画です。

MetaはInstagramで10代ユーザーのつながりリストを初期設定で非表示にする機能を開発し、Instagramのダイレクトメッセージ内で成人と10代ユーザーの性的な会話を検出するAIツールも導入する予定です。違反の疑いがあるアカウントは、全米行方不明・被搾取児童センターであるNational Center for Missing & Exploited Childrenに報告し、必要な措置を取ると説明されています。Robloxは16歳未満のユーザーについて、保護者がダイレクトチャットを完全にオフにできる機能を追加する方針です。


一方でOfcomがTikTokとYouTubeについて特に問題視したのは、グルーミング対策そのものではなく、子どもに有害コンテンツを表示するおそれがあるおすすめフィードへの対策です。Ofcomによると、TikTokとYouTubeは「子ども向けフィードをより安全にするための重要な変更」を約束せず、自社のフィードはすでに子どもにとって安全だと主張しました。

Ofcomは同日発表した調査結果を踏まえ、TikTokとYouTubeのフィードは「まだ十分に安全ではない」と述べています。Ofcomの調査では、11歳から17歳の子どもの73%が4週間のうちに有害コンテンツを見たと回答し、35%はおすすめフィードをスクロールしている時に有害コンテンツを見たと記憶していました。有害コンテンツを見た中高生相当の子どものうち、53%はTikTokで見たと答え、36%はYouTubeで見たと回答。Instagramは34%、Facebookは31%でした。


年齢制限の実効性にも課題があります。Ofcomは最低利用年齢を13歳に設定している主要サービスについて、8歳から12歳の子どもの84%が少なくとも1つを利用していると指摘しました。イギリスのオンライン安全法は、記事作成時点では強力な年齢確認によって最低利用年齢を守らせることを明示的には求めていないため、Ofcomは政府や議会が年齢制限の実効的な執行を望むなら、オンライン安全法上のより明確な根拠が必要だとしています。

YouTubeの広報担当者はロイターに対し、YouTubeは子どもの安全の専門家と協力し、イギリスの多くの家庭を支える年齢相応の体験を提供していると述べました。TikTokの広報担当者は「OfcomがTikTokの長年の安全機能や新しい安全機能を認めていないのは非常に残念だ」と述べ、利用者向けの安全対策への投資を続けると説明しています。

Ofcomは今後、各社が約束した対策を実際に実装するかを監視し、おすすめフィードの実態調査を継続し、オンライン安全法違反の疑いがある場合には執行措置を検討する方針です。Ofcomのメラニー・ドーズCEOは、今回の変更は子どものオンライン上の生活をより安全にする可能性がある一方で、企業は未成年の利用を防ぎ、フィードを安全にするための必要な措置をまだ取れていないと述べています。

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