レビュー

MSIのポータブルゲーミングPC「Claw A1M」のバッテリー持続時間と端末温度を計測してみた


ゲーミングPCは性能が高い分、ビジネス向けのPCに比べるとバッテリー駆動時間が短い印象があります。しかし、MSIの「Claw A1M」はポータブルゲーミングPCとして「様々なジャンルのゲームをフルHD解像度でいつでもどこでも楽しめます」とうたっており、大容量の53Whrバッテリーを搭載しているということなので、どれぐらいのバッテリー持ちなのかを実測してみました。

MSI初のポータブルゲーミングPC「Claw A1M」誕生!
https://jpstore.msi.com/html/page74.html

デフォルト設定時、充電を開始するとThunderbort 4ポートのそばのインジケーターが点灯するほか、アナログスティックとボタンが七色に光ります。


充電開始から10分ほど経過すると、ディスプレイとアナログスティック、ボタンは消灯し、インジケーターが赤く点灯するだけに。


さらに5分経過すると電源インジケータも消灯しました。ただし、満充電になったわけではありません。


まずは、バッテリー駆動状態でひたすらに「原神」をプレイし続けてバッテリーを減らし、その数値をグラフ化してみました。縦軸はバッテリー残量、横軸は経過時間を示しています。残量100%からスタートし、15分で残量90%、30分で残量80%、60分で残量60強と、ほぼ同じペースで減少。放電開始から120分(2時間)経過時点で残量は20.7%で、130分経過で残量が15%を切り端末側のバッテリー減少警告の表示が登場。139分経過して残量が7.1%となった時点で計測を終了しました。


一方、同じく「原神」をプレイしながら充電したときのグラフはこんな感じ。1分ごとにバッテリー残量が0.4%~0.5%ずつ回復していくペースで、途中、130分過ぎあたりで回復量が0.1%~0.2%ぐらいに落ちていますが、その後元のペースでの充電に戻り、バッテリー残量97%からはさらにペースが落ち、充電完了まで225分(3時間45分)かかりました。


なお、ゲームなどを実行せずに充電した場合、充電開始から15分ほどは、1分ごとにバッテリー残量が1.0%~1.5%回復するペースでした。そのままにすると画面が消灯したのちスリープ状態になり計測できなくなるため、全体の計測には失敗しました。ただ、だいたい同じペースで充電が行われるようなので、満充電まではおよそ1時間30分ほどと考えてよさそうです。

続いては、携帯機としては特に気になる熱問題をチェックしてみました。負荷テスト実行ソフト「Passmark BurnInTest」で負荷をかけた状態で、端末正面側の熱は最高41度ほど。ディスプレイおよびディスプレイ左側ボタンあたりが熱くなっているのがわかります。


ボタン周辺のわずかなスリットから排熱が行われているようでした。ただし、ファンで積極的に排熱しているわけではないので、ボタンに指を置いていたからといっても、「指全体が暖かい」といった感じで、熱風は出ていません。


画面は表面がツルツルしていて正確な温度計測ができていないかもしれないため、非接触赤外線温度計での計測も行ってみたところ36.6度でした。


熱風は端末上方へ排出されています。内部温度は見える範囲でおよそ56度。


熱風が直接当たらないぐらいの位置を非接触赤外線温度計で計測すると約40度でした。


背面側を見るとこんな感じで、内部のファンの位置がはっきりとわかります。最高温度は端末上方の37.1度で、背面側はそれほど熱くなっていません。


ファンのあたりも内部は46度ほどあるようです。


しかし、非接触赤外線温度計で計測すると30度ほど。端末を持っていると、指先には風が当たるので、涼しく感じます。


ACアダプタは48度ほど。肌などに触れると明らかに「熱い」と感じるレベルなので、置き場所には注意してください。


負荷がかかった動作時にファンがどれぐらいの音を出しているのか、騒音計で計測してみたところ、55dB~60dBぐらいでした。だいたい、一般的なゲーミングPCを使用しているときのファン音と大差なく、イヤホンやヘッドホンをしてゲームをしているときであれば、音が邪魔になることはありません。


いろいろなソフトを動かしたりゲームを動かしたりしてみた印象を一言でまとめると「Windows 11搭載の変形ゲーミングPC」。そのままだと入力がゲームパッドとソフトウェアキーボードのみになるため、ゲーム以外の目的に使うのは困難ですが、Bluetooth接続ができるので、マウスやキーボードを接続すれば、見た目だけがちょっと変わっているPCとしてビジネス用途でも使おうと思えば問題なく使えます。

性能はGPUがIntel Arc GraphicsだというのがゲーミングPCとしてはちょっと不安かもしれませんが、ゲームのグラフィックス設定を標準~軽量ぐらいの設定にすれば、支障は感じませんでした。


数少ない気になった点は充電時のインジケーターの仕様で、「充電中は赤点灯、満充電で緑点灯」ならわかりやすいのですが、Windows PCだからか、途中でインジケーターが消灯状態になってしまい、充電状態がわからないのだけはちょっと困る点でした。

MSI「Claw A1M」は、今回レビューしたIntel Core Ultra 7 155H搭載&ストレージ1TBの「Claw-A1M-002JP」が税込13万9800円、Intel Core Ultra 5 135H搭載&ストレージ512GBの「Claw-A1M-003JP」が税込9万9799円です。

【ポータブルゲーミングPC】Claw-A1M-002JP | 最新モデル | MSI ストア
https://jpstore.msi.com/shopdetail/000000000650/

【ポータブルゲーミングPC】Claw-A1M-003JP | 最新モデル | MSI ストア
https://jpstore.msi.com/shopdetail/000000000652/

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in レビュー,   ハードウェア,   ゲーム, Posted by logc_nt

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