フォント1つに100万以上のスタイルを収録した「Helvetica Now Variable」
1957年に発表され世界の定番フォントの1つとなっている「Helvetica」。2019年に「Helvetica Now」が登場しましたが、さらに、デジタル世界で求められる無数のバリエーションに対応した「Helvetica Now Variable」が登場しました。
Helvetica Now Variable | Monotype.
https://www.monotype.com/fonts/helvetica-now-variable
More of everything, for everyone. Introducing Helvetica Now Variable. | Monotype.
https://www.monotype.com/resources/font-stories/helvetica-now-variable
Helvetica Now Variableがどんなフォントなのか、そして「無数のバリエーションに対応」というのがどういうことなのかは、以下のムービーがかなりわかりやすく示しています。
Monotype Introduces Helvetica Now Variable Font, Including Over 1 Million New Styles - YouTube
カウントダウンの後、画面に広がるのは「t」の文字。
細かくデザインの異なる「t」は、すべてHelvetica Now Variableのもの。
文字列に使われているフォントが次々と変更されているように見えますが、あくまで同じHelvetica Now Variableのスタイル違い。
さまざまなスタイルでの表現が可能であることが示されています。
まるでグラデーションのようにスタイルが変わっていく「Railway Gate(踏切)」という文字。
実用例はこんな感じ。
最後に現れた「Helvetica. Now. Variable.」もいろいろなスタイルで表現されています。
フォントを発表したMonotypeによると、スタイルは「何百万」通りで、正確にいえば12億3500万のバリエーションがあるそうです。フォントファミリー内で「太さが異なる」などのスタイル違いは、従来は個別のファイルにする必要がありましたが、可変フォントであるHelvetica Now Variableではすべてのスタイルに必要なものを1つのファイルにパッケージングしているとのこと。1つのファイルにフォントファミリーの「DNA」が含まれていて、フォントサイズ・幅・太さなどをアニメーション化することもできるようになったそうです。
これについてクリエイティブディレクターのチャールズ・ニックス氏は「Helvetica Now Variableは『フォント』という言葉の意味と概念を再形成します」と述べています。
「Helvetica Now Variable」フォントは、個別スタイルだと通常・斜体のものがそれぞれ3万779円から、ファミリーパッケージだと通常・斜体の2つを合わせて5万1368円のところ、記事作成時点では特別価格の2万547円となっています。
Helvetica Now Variable Font | Webfont & Desktop | MyFonts
https://www.myfonts.com/fonts/mti/helvetica-now-variable/
・関連記事
無料で商用利用可能な和文フォント「IBM Plex Sans JP」をIBMがリリース - GIGAZINE
無料&商用利用もOKでロゴデザインや異世界風テキストなどに活用できるフォント「ヘキサメテオ」を使ってみた - GIGAZINE
無料&商用利用も可能な丸っこくてかわいらしい太めのフォント「プイッコ」 - GIGAZINE
無料&商用利用も可能なテキストとデータ曲線を融合できる不思議なフォント「Datalegreya」 - GIGAZINE
無料で商用利用も可能な「ナショ文字」風フォント「851ゴチカクット」 - GIGAZINE
数十種類の無料日本語フォントをブラウザ上で一度に試せて便利な「ためしがき」を使ってみた - GIGAZINE
・関連コンテンツ