ソフトウェア

Google Chrome 92安定版リリース、フィッシングサイトの検出が高速・軽量化


ウェブブラウザ「Google Chrome」の最新安定版であるバージョン92.0.4515.107がリリースされました。

Privacy and performance, working together in Chrome
https://blog.google/products/chrome/privacy-and-performance-working-together-chrome/


Chromium Blog: Faster and more efficient phishing detection in M92
https://blog.chromium.org/2021/07/m92-faster-and-more-efficient-phishing-detection.html


◆サイトごとの権限をワンタップで設定可能に
Android版において、アドレスバー左の鍵アイコンをタップするだけでそのサイトに付与した権限が表示されるようになり、簡単に変更できるようになりました。今後のアップデートにて他のプラットフォームにも展開されるとのこと。
新しいサイトコントロールインターフェイスを示すアニメーション

◆Chromeアクションにプライバシーとセキュリティ関連のアクションが追加
Chromeアクションはアドレスバーに「履歴の削除」「パスワード管理」などと入力することで、該当するアクションを素早く簡単に行うことができる機能です。Chrome 92からは、この機能に「安全性チェック」「セキュリティ設定」などプライバシーおよびセキュリティ関連のアクションが追加されました。
アドレスバーに「安全性チェック」と入力してChromeの安全性チェックを実行する方法を示すアニメーション

◆サイト分離機能のアップデート
ウェブサイトごとにプロセスを分離する「サイト分離」はChrome 67で導入されました。Chrome 92ではサイト分離機能が更新され、拡張機能ともプロセスが共有されないようになりました。また、サイト分離のトリガーとして「Cross-Origin-Opener-Policy」ヘッダーをサポートしたとのこと。

◆フィッシング検出を高速軽量化
Chromeでは、フィッシングサイト検出の一環として、ページを開くたびにカラープロファイルを取得し、既知のフィッシングサイトと一致する場合に警告をだしています。プライバシー保護のため、この処理はすべて端末内で行われており、CPU時間およびバッテリーが消費されています。これまでフィッシングサイト検出の結果を出すまでに平均して1.8秒だったのがChrome 92では0.1秒に短縮されており、Chromeが消費する全CPU時間の約1.2%が削減され、バッテリーの消費が改善したほか、より早く警告を出せるようになったためユーザーの入力前に警告を出せる可能性が高まっています。


◆開発者向けのアップデート
・「Array」「String」「TypedArrays」の「at()」において負の引数を取れるように
負の数を指定すると、末尾から数えたポジションを指定したことになります。

・Canvasの色域が拡大
2D canvasおよびImageDataの色域がsRGBだけでなくP3の範囲にも対応しました。

・UUID生成器が内蔵へ
cryptoモジュールに「randomUUID()」が追加され、RFC 4122バージョン4形式のUUIDをより簡単に生成できるようになりました。

また、Chrome 92には35個のセキュリティバグフィックスが含まれています。

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in モバイル,   ソフトウェア,   ウェブアプリ, Posted by log1d_ts

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