「ちょうどいい温度」で長時間飲み物を保温できる猫舌待望の「猫舌専科タンブラー」を使ってみた
冷房の効いた部屋で作業をする際は、温かい飲み物をそばに置いておきたいものですが、猫舌の人は「温かい飲み物を飲みたいけど、ステンレスのタンブラーでは保温力が高すぎていつまでたっても適温にならない」という問題に直面しがちです。「猫舌専科タンブラー」はそんな猫舌の人々のために開発されたタンブラーで、温かい飲み物を熱すぎないちょうどいい温度で長時間保温してくれるとのこと。「本当に飲みやすい温度をキープしてくれるのか……?」ということで、実際に他のタンブラーと保温性能を比較して確かめてみました。
猫舌専科タンブラー|ON°CZONE
https://www.do-cooking.com/nekojitasenka/
◆猫舌専科タンブラーを開封してみた
猫舌専科タンブラーのパッケージはこんな感じ。猫舌専科タンブラーはブラック・ピンク・ホワイト・グリーンの4色展開で、今回はグリーンを購入しました。
箱の中には猫舌専科タンブラーと説明書が入っていました。
猫舌専科タンブラーは下から上に向かって段々太くなる形状をしています。
長辺146.7mmのiPhone 12と並べて大きさを比べるとこんな感じ。高さは15.9cmで、底面の直径は6.9cm、最も太い部分の直径は8.8cm、実容量は0.32リットルです。
中身が空の状態で重さを測ると、394グラムでした。
猫舌専科タンブラーの表面はザラザラとした手触りに加工されており、手で持った時に滑りづらくなっています。
フタにはスライド機構が備わっており、飲み口からホコリが入ることを防いでくれます。
フタは、ねじ込まずに押し込むタイプ。
内部はこんな感じ。
フタは完全に密封されているわけではなく、実際に水を入れた状態で猫舌専科タンブラーをひっくり返すと、スライド機構の部分から水が漏れてきました。フタはあくまで保温やホコリからの保護を目的としているので、水筒のように持ち運ぶのには向かなさそうです。
◆保温性能をチェック
猫舌専科タンブラーでは本当に猫舌の人でも飲みやすい温度で飲み物を保温できるのか確かめるべく、猫舌専科タンブラー・真空断熱水筒・真空断熱タンブラー・陶器のマグカップを用意しました。それぞれの容器に8分目くらいまで熱湯を入れ、フタをできる容器はフタをして、時間経過による温度変化をサーモカメラ「FLIR ONE Pro」で計測します。事前に猫舌の編集部員が適温と感じる水温を測定したところ、65度~55度くらいが「熱すぎずぬるすぎない適温」だと感じられました。
まず、熱湯を入れた直後は猫舌専科タンブラーが81.6度、真空断熱水筒が81.5度、真空断熱タンブラーが81.7度。FLIR ONE Proの最大同時計測ポイントは3点なので、以下の画像にはマグカップの水温は表示されていませんが、個別に測ったところ82.4度でした。
フタがあるものにはフタをして、3分後にフタを開けて水温を測定すると、猫舌専科タンブラーは79.8度、真空断熱水筒は82.1度、真空断熱タンブラーは78.2度、陶器のマグカップは72.2度にまで下がりました。
再びフタがあるものにはフタをして、計測開始から10分後に再測定すると、猫舌専科タンブラーは70.2度まで下がり、猫舌の編集部員でもなんとか飲める温度になりました。真空断熱水筒は75.9度で、猫舌の編集部員にはツライ熱さ。真空断熱タンブラーは64.2度、陶器のマグカップは62.5度と、適温に感じられる水温です。
さらにフタをした状態で計測開始から60分が経過すると、猫舌専科タンブラーは63.0度で、猫舌の編集部員にとって温かさを楽しめる温度になりました。しかし真空断熱水筒は72.0度と、いまだに高い温度を保っています。反対に、真空断熱タンブラーは45.4度、陶器のマグカップは36.3度まで下がり、ぬるく感じるようになりました。
以下のグラフは、猫舌専科タンブラー(青)・真空断熱水筒(赤)・真空断熱タンブラー(黄色)・陶器のマグカップ(緑)の3分・10分・30分・60分・90分経過時点の水温を示しており、編集部員が適温と感じた65度~55度の背景をオレンジ色に塗りつぶしています。グラフを確認すると、猫舌専科タンブラーは熱湯を入れてから30分が経過した時点で真空断熱水筒より約6度低い温度まで下がり、その後も真空断熱水筒より低い温度を保って推移しています。また、猫舌専科タンブラーは真空断熱タンブラーや陶器のマグカップよりも緩やかに温度が下がり、適温状態が長時間続くことも分かります。適温(65度~55度)を保っている時間に着目すると、飲み物を作ってから10分~30分の間に飲みきるなら真空断熱タンブラーが適しており、1時間以上かけてゆっくり飲むなら猫舌専科タンブラーの方が適しているようです。
◆気になるポイント
猫舌専科タンブラーのAmazonレビューを確認すると、「塗装が剥がれやすい」という意見がありました。実際に緑色の塗装と銀色の部分の境目を爪でこすると、塗装が剥がれてしまいました。
また、別のAmazonレビューによると、フタのスライド機構を取り外す際に爪の部分が破損しやすいとのこと。実際に10回ほどスライド機構を付け外ししたところ、今回試した個体では破損することはありませんでした。しかし、洗浄のために何度も付け外しを繰り返すと爪の仕組み上、破損は避けられないと思われます。
◆まとめ
実際に猫舌専科タンブラーを使ってみたところ、真空断熱水筒よりも低い温度を真空断熱タンブラーよりも長時間持続させるという、猫舌にとって理想的な保温性能を持っていました。ただ、塗装が剥がれやすかったり、部品の破損の心配があったりと気になるポイントが存在するので、長く使い続けるには慎重な扱いが求められそうです。
猫舌専科タンブラーはブラック・ピンク・ホワイト・グリーンの4色がラインナップされており、Amazon.co.jpなどの取扱店で入手できます。
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