世界初の培養肉生産施設がイスラエルに誕生、1日500kgを生産可能


イスラエルの食品技術企業・Future Meat Technologiesが、首都テルアビブから南に約20kmのところにある都市レホヴォトに、世界初の産業用培養肉生産施設を開設したことを発表しました。上記写真はイメージではなく、Future Meat Technologiesが公開した施設の写真です。

Future Meat Technologies Launches World's First Industrial Cultured Meat Production Facility
https://www.prnewswire.com/news-releases/future-meat-technologies-launches-worlds-first-industrial-cultured-meat-production-facility-301317975.html


Future Meat Technologiesは、動物を飼育・繁殖させることなく、また遺伝子組み換え作物を使うこともなく、動物細胞から肉を直接生産するための流通プラットフォームを開発している食品技術会社です。

発表によると、施設は1日にハンバーガー5000個分に相当する500kgの培養肉を生産できる能力を備えています。すでに鶏肉、豚肉、ラム肉は生産可能な状態で、牛肉もまもなく生産できるようになるとのこと。これは従来の畜産の約20倍という高速な生産サイクルだそうです。


創業者で最高科学責任者でもあるヤコブ・ナミアス教授は「培養肉のコスト・パリティ(従来品のコストと同等かそれ以下になる)への到達が市場の予想より早くなると実証したあと、この生産施設は真のゲームチェンジャーとなります」「この施設は当社が独自に開発した培地再生技術を実証するもので、業界標準の10倍の生産密度を実現しています。我々の目標は、誰もが手頃な価格で培養肉を手に入れられるようにするとともに、健康的で持続可能なおいしい食品を生産し、次世代の未来を守ることです」と述べています。

Future Meat Technologiesの生産プロセスは、従来の食肉生産と比べて、温室効果ガス排出量を80%削減、土地の使用量を99%削減、淡水の使用量を96%削減できる見込みだとのこと。

Future Meat Technologiesでは2022年にアメリカで培養肉を販売することを目指しているとのことです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
肉の風味・味・食感を分子レベルで再現した人工肉「Beyond Burger」と「Impossible Burger」を実際に焼いて食べたらすごかった - GIGAZINE

人工肉メーカー「Beyond Meat」がマクドナルド・KFC・ピザハットにグローバル供給する契約を締結 - GIGAZINE

「培養鶏肉」のチキンナゲットが世界初の当局承認を得て市販化へ - GIGAZINE

豚の細胞から培養された「人工ベーコン」の試験提供がスタート - GIGAZINE

ニワトリや牛の細胞から培養された「人工食肉」が2020年代にも食卓に並ぶ見込み - GIGAZINE

世界初の人工培養「肉」のレシピ本の発売決定、恐竜の骨付き肉もメニューにあり - GIGAZINE

人類を救う未来の食べ物「人工肉」のメリットと作り方解説ムービー - GIGAZINE

in , Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.