次世代の原子力発電所がビル・ゲイツとウォーレン・バフェットの協力の下で建設予定
by Greg Rubenstein
Microsoft創業者であるビル・ゲイル氏がオーナーを務める、テクノロジー企業のテラパワーと、著名な投資家であるウォーレン・バフェット氏がCEOを務める、持株会社のバークシャー・ハサウェイの傘下企業・パシフィコープの協力で、アメリカ・ワイオミング州に新しいタイプの原子力発電所が建設予定だと発表されました。
Wyoming selected as site of new nuclear power plant in partnership with Bill Gates' TerraPower | Wyoming News | trib.com
https://trib.com/news/state-and-regional/wyoming-selected-as-site-of-new-nuclear-power-plant-in-partnership-with-bill-gates-terrapower/article_ab632119-c5c5-53b0-9468-677ef87fd80a.html
Bill Gates' next generation nuclear reactor to be built in Wyoming | Reuters
https://www.reuters.com/business/energy/utility-small-nuclear-reactor-firm-select-wyoming-next-us-site-2021-06-02/
建設予定の原子力発電所はナトリウム冷却高速炉を備えた小型の発電所で、従来の原子炉とは異なる燃料で稼働するとのこと。345メガワットの電力を発電可能で、電力需要がピークに達した際は発電能力を500メガワットまで引き上げることが可能。溶融塩ベースのエネルギー貯蔵システムも備えているとのことです。
新しい原子力発電所は、気候変動の原因となる二酸化炭素の排出量の削減に取り組んでいるワイオミング州において、風力発電や太陽光発電では足りない電力をまかなうことができる、重要な炭素フリー技術だと見なされています。ワイオミング州知事のマーク・ゴードン氏は「新しい原子力発電所は(カーボンニュートラルを超えて)『カーボンネガティブ』にするための最速かつ最も明確な方法です。ナトリウムはエネルギー業界を変えるでしょう」と述べています。
原子力発電所の具体的な建設地域は発表されておらず、2021年末までに発表予定とのこと。テラパワーの社長を務めるクリス・レヴェック氏は「プラントの建設には7年かかります。2030年代の生活にはこの種のクリーンエネルギーが必要です」と述べています。
2020年末、アメリカのエネルギー省は新しいナトリウムの技術を実証するための初期費用として、テラパワーに8000万ドル(約88億円)を援助しています。ジョン・バラッソ上院議員は「この国は今後数十年はワイオミング州のエネルギーに依存し続けるでしょう」と述べています。
なお、ゲイツ氏は2014年に海外掲示板のredditに登場し、「現代の社会には低コストで信頼性の高いエネルギー源が必要とされています。安全性、コスト性、そして廃棄物の問題が解消されれば、原子力によるエネルギー生産がこの問題を解決できると考えています。テラパワーはこの問題を実現でき、すでにいくつかの国とは導入について話し合いを進めています」と話していました。
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in Posted by log1p_kr
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