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母親とケンカした怒りを「穴掘り」にぶつけた少年が暖房やWi-Fiまで備えた地下空間を作り出す


スペインのアリカンテに住むAndres Canto氏は、当時14歳だった2015年3月に母親とケンカした際、その怒りをぶつけるために自宅の庭で「穴掘り」を始めました。なんと6年間にわたり穴を掘り続けた結果、Conto氏は階段・照明・オーディオ・ベッド・Wi-Fiを備えた立派な地下空間を作り出したと報じられています。

Spanish teenager spends six years digging a hole in the garden and turns it into a HOME | Daily Mail Online
https://www.dailymail.co.uk/femail/article-9640483/Teenager-spends-six-years-digging-hole-garden-turned-HOME.html

Spanish Teenager Digs Underground 'Man-cave' in 6 Years After Fight With Mother
https://www.news18.com/news/buzz/spanish-teenager-digs-underground-man-cave-in-6-years-after-fight-with-mother-3795257.html

2015年3月9日、当時14歳だったConto氏は友達と遊ぶために家を出ようとした際、「外に行くなら着替えなさい」と主張する母親とケンカしてしまいました。母親の言うことを聞かなかったConto氏は外に出るのをあきらめて、ケンカの怒りを「庭に穴を掘る」という方法で発散することにしたとのこと。

Conto氏は母親とのケンカに加えて「何か運動をしたい」という欲求を穴掘りにぶつけ、つるはしでひたすら穴を掘り続けました。以下の写真は、穴掘りを始めてしばらく経過した頃に撮影したもの。すでに相当な深さではあるものの、中で過ごすことはできそうにありません。


しばらくはただ深い穴を掘ることだけを目的にしていたConto氏でしたが、2017年の後半にさしかかると単に穴を掘るだけでなく、「穴の中に住むこともできるのではないか」と考えるようになりました。田舎に住んでいるConto氏は子どもの頃から想像力が豊かであり、捨てられた木材などを利用して小さな小屋を作ることもあったと述べています。

2018年に入ると友人のAndreu氏も穴掘りに協力してくれるようになり、Andreu氏が持ってきたドリルなどの助けもあって一気に作業が本格化したとのこと。以下の写真を見ると、穴の両サイドや上面がブロックなどで補強され、穴の入口に沿って階段が作られ始めていることがわかります。


穴を掘り出して数年は完全に手作業でしたが、穴の深さがConto氏の背丈を超えた頃になると、さすがに新たな掘削技術を導入する必要に迫られました。そこでConto氏らは滑車で土を運び出す仕組みを導入したほか、入口をアーチ状にして強度を増したり、内部に補強用の柱を立てたりするといった工夫もこらしたとのこと。

なお、穴掘りは基本的につるはしなどを使った手作業で行っているとConto氏は述べています。


実際にConto氏が作り出した穴がどうなっているのかは、以下のムービーを見るとよくわかります。


Conto氏の家は自然の中にあり、庭もかなり広いことがうかがえます。


そんな庭の片隅にあるのが……


Conto氏の穴掘り現場です。雨を防ぐための屋根まで作られるなど、穴掘りと呼ぶには本格的すぎるほど。


穴の頭上には土を運び出す滑車が備えられています。


反対方向へ回り込むと……


穴の中へ降りる階段がありました。


横幅は狭いものの、Conto氏1人であれば問題なく下りることが可能。


穴の底から階段を見上げるとこんな感じ。


階段を下りて右側が、居住性のある地下空間となっています。内部には電気が引かれ、観葉植物やつるはしが置かれているほか……


オーディオセットやWi-Fi、暖房設備なども設置されています。


奥の部屋はリビングとなっていますが、Conto氏はいまだに地下空間を掘り進めて拡張しているとのこと。親はConto氏の穴掘りを認めているそうですが、自治体の環境保護部門が合法性を確かめるために穴を訪れたこともあるそうです。結局、この穴を「地下室」「増築部分」「貯蔵庫」といったものに分類することはできず、違法性は認められなかったとConto氏は述べています。


Conto氏が投稿した別のムービーでは、さらに明るい状態で奥のリビングを見ることができます。


階段の左手に沿って穴の中へ延びているのが暖房用のパイプであり、これによって冬でも凍えることはないそうです。また、夏でも気温は20度ほどで涼しいとConto氏は述べています。


奥のリビングの入口は石で補強されており……


前のムービー撮影時にはなかった2本の柱がありました。


左手には狭いもののベッドが作られ……


飲み物のペットボトルや缶なども置かれていました。なお、使用した資材が非常に安いこともあり、これまでに穴掘りに費やした金額はわずか50ユーロ(約6700円)程度だそうです。


この穴は土砂降りになると冠水し、湿度が高い上に空気の循環に乏しいといった問題もあるそうですが、Conto氏は今後も自分なりのモチベーションで穴を拡張したいと考えています。なお、穴掘りの原因となった母親もこの穴に入ったことがあるそうで、「動画で見るよりも狭い」という感想を伝えてきたとのことです。

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in 動画, Posted by log1h_ik

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