アート

600キロメートル離れた2カ所を結ぶ「ポータル」が設置される


リトアニア共和国の首都ヴィリニュスとポーランドのルブリンを結ぶ「ポータル」が設置されました。

The Future is Here: Vilnius Invites Residents to Connect with Another City Through a ‘PORTAL’ | LETA
https://www.leta.lv/eng/press_releases/8F8551B3-B997-4722-B6C5-96EB498FD60F/

Lithuania And Poland Built A 'Portal' Connecting Two Of Their Cities And People Are Loving It | Bored Panda
https://www.boredpanda.com/virtual-door-lublin-vilnius-portal/

Vilnius, Lithuania built a ‘portal’ to another city to help keep people connected - The Verge
https://www.theverge.com/2021/5/30/22460964/vilnius-lithuania-portal-poland-connection-pandemic

かつてはポーランド・リトアニア共和国としてオスマン帝国に次ぐ版図を誇ったこともある両国を結んだのは、ヴィリニュス・ゲディミナス工科大学とベネディクタス・ギリス財団クロスロード異文化創造イニシアチブセンターおよび両都市当局からなるプロジェクトチーム。設置されたポータルは接続先の映像をリアルタイムで描画し、接続先にはこちら側の映像を送信するという大がかりな「ビデオ通話」デバイス。石版のような見た目の外枠部分が醸し出す太古の雰囲気と円形ディスプレイが放つ近未来感が入り交じり、えも言われぬような「SFらしさ」が表われています。


公式イメージムービーはこんな感じ。

PORTAL: A Bridge To The United Planet - YouTube


設置箇所は、リトアニア側は第二次世界大戦後に社会主義リアリズム様式に建て替えられたヴィリニュス駅の駅舎前、ポーランド側はかつてはリトアニアに属する地だったことからその名がついたリトアニア広場の2カ所で、距離的には約600キロメートル離れています。設置目的は、異なる文化に属する人々を結び、団結の意味を再考させるための「視覚的な架け橋」を作り出すことで、かつては1つの共和国を成していた両国を結びつけるモニュメントとなっています。


今回のプロジェクトはリトアニア発ということでリトアニアに縁深いポーランドが選ばれましたが、今後もさまざまな異文化同士を結ぶために世界中の都市にポータルが建造される予定。すでにアイスランドの首都レイキャビクとイギリスの首都ロンドンには設置が決まっているとのこと。

発案者であるベネディクタス・ギリス財団会長のベネディクタス・ギリス氏は、「人類は潜在的に致命的な多くの課題に直面しています。社会の二極化、気候変動、経済問題などです。しかし、よく見てみると、これらの課題を引き起こしているのは、優秀な科学者、活動家、リーダーなどの欠如や知識不足、技術不足ではなく、部族主義であり、共感の欠如と世界に対する狭い認識です。この狭い認識というのは、多くの場合は国境だといえます」とコメント。今回のポータルで、異文化間を団結させるという公共運動を奨励したいと語っています。

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in 動画,   アート, Posted by darkhorse_log

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