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3分でわかるヨーロッパ大陸の約1000年の歴史の遷移

By Marcio Cabral de Moura

イギリス・イタリア・スペイン・フランス・ドイツなど28の国家で構成されている欧州連合は約20年の歴史を持っていますが、そんな欧州連合を形成する国々の、約1000年の歴史の遷移が約3分でわかるムービーが「abkebab's Map of Europe 1000 AD to present with timeline」です。

ヨーロッパ大陸の歴史がわかるムービーは以下から確認できます。

abkebab's Map of Europe 1000 AD to present with timeline - YouTube


ヨーロッパ大陸の国境線が今とは全く異なっている12世紀。現在のロシアとなっている地域のあたりには、11~12世紀の間、ヨーロッパ大陸で最も栄えたと言われるキエフ大公国の国土がこの時点で最大の国土を有しているのがわかります。


西暦1200年。キエフ大公国はさらに勢いを増しています。


西暦1300年になると、イタリア北部にある現在のドイツとなる地域では、神聖ローマ帝国が周辺国の支配を強めていますが、キエフ大公国がすっかりと姿を消し、モンゴル帝国ポーランドへ侵攻し、一気にヨーロッパまで国土を占領。


ポーランド王国リトアニア大公国と合同し、ポーランド・リトアニア連合が成立。モンゴル帝国を押しのけて1400年でヨーロッパ大陸最大の国家となっています。


西暦1500年。スペインやポルトガルがヨーロッパ国外への植民地支配を強め、イベリア半島を掌握。フランスはこの時、現代とほぼ同じ国境線を描きます。またモスクワ大公国が周辺の国を包括しながらロシアへと領土が拡大。


西暦1600年では、ロシア・ポーランド戦争が開戦を間際に迎えている頃ですが、国土大きな拡大から当時のロシアの勢力がうかがえます。


西暦1721年から約200年ほど続くロシア帝国がポーランドを飲み込むように進出。また、大きな変化が見られなかったフランスではルイ14世スペイン継承戦争に乗り出し始めます。


西暦1800年。イギリスを始め世界各国で産業革命が起こり始め、ロシア帝国は急速な西欧化・近代化政策を強行した結果、ヨーロッパ大陸の半分にもなろうかというほど領土を拡大。フランスも勢力もあげており、1804年12月2日に皇帝ナポレオンが王位に即位。


日本が江戸~明治時代の幕開けを迎えるころである1900年ごろではドイツ帝国が頭角を現わし始め周辺の国々を一気に占領下においています。


第二次世界大戦が勃発すると戦況は大きく変化し、アドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツがフランスを飲み込みヨーロッパ大陸はドイツと2分割されているような状況に。ハンガリーも勢力を伸ばしています。


そして欧州連合が成立した後の20世紀最後の年となり、ようやく現在の地図と同じ国境線が描かれています。


2012年でこのムービーは終了。現在の欧州連合が1ダースもの宗教圏、100以上の言語圏を持ち多種多様な国家で構成されているのは、いかに権力争いや戦争が苛烈に行われていたせいかがわかります。


ヨーロッパでは、現在も独立を切望する民族がいるため国境線の変化が必ずしもネガティブな遷移というわけではありませんが、今後は、このムービーの続編が出ないことを祈るばかりです。

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in 動画, Posted by darkhorse_log

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