警察がマリファナ農場と思って捜査した建物がビットコイン農場だったという事案が発生
イギリスの警察がマリファナの栽培容疑で農場を捜査したところ、マリファナではなく暗号資産(仮想通貨)のビットコインをマイニングするファーム(農場)を発見するという事案が発生しました。
Bitcoin ‘mine’ uncovered during industrial unit raid | News | West Midlands Police
https://www.west-midlands.police.uk/news/bitcoin-mine-uncovered-during-industrial-unit-raid
Bitcoin mine discovered by UK police on cannabis farm raid
https://www.cnbc.com/2021/05/28/bitcoin-mine-discovered-by-uk-police-on-cannabis-farm-raid-.html
UK police surprised to learn energy-intensive weed farm is actually a Bitcoin mine - The Verge
https://www.theverge.com/2021/5/28/22458632/bitcoin-mine-mistaken-cannabis-growing-operation-police
イギリスの警察が、バーミンガム郊外の工業団地を「マリファナの栽培容疑」で家宅捜査したところ、ビットコインのマイニングファームが見つかりました。
家宅捜査の直前、警察は一日中建物に出入りする人を観察しており、建物は「広範囲の換気設備」と「配線」を有していることを発見しました。また、警察が捜査に使用したドローンが建物の中から放出される大量の熱を検出していたそうです。屋内で密かに営まれるマリファナ農場は、屋内でマリファナを栽培するために大量のライトや暖房、換気システムを使用します。そのため、警察はこの建物が「違法なマリファナ農場」であると考え、家宅捜査を敢行。
建物の中で見つかったのは、約100台のAntminer S9というビットコインマイニング用のマシン。つまり、建物から放出される熱気はビットコインのマイニングにより生じたものであり、建物にあった大規模な換気システムはビットコインマイニング用のマシンを冷却するためのものだったというわけ。
ビットコインのマイニングは電気料金を支払っていれば違法ではありません。しかし、今回の建物の場合は数千ポンド(数十万円)相当の電力を違法に使用していたため、麻薬捜査中の警察により、ビットコインマイニングファームは閉鎖されることとなりました。
なお、警察が押収したマイニング用のマシンは5000ドル(約55万円)相当のものだそうですが、マイニングを行っていた業者が逮捕されることはありませんでした。
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