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ウェブサービスやSaaSのランディングページ200件を改善してわかったこと


多くのウェブサイトは「訪問者にアカウント登録してもらう」「製品を購入してもらう」といった目標を持っています。この目標を到達するためには、ユーザーが最初に訪れるランディングページを最適化することが重要です。スタートアップのランディングページを1年で200件も改善したという人物が、ウェブサイトがランディングページで見逃しがちな点と、具体的な改善ポイントについて解説しています。

What I learnt roasting 200 landing pages in 12 months
https://blog.roastmylandingpage.com/landing-page-roasts/

フリーランスのマーケティング・コンサルタントとして活動するオリバー・ミーキング氏は、初期のスタートアップの支援を行うために、2020年に「企業ウェブサイトのランディングページを改善する」というプロジェクト「Roast My Landing Page」をスタートしました。このプロジェクトには過去12カ月で約200のスタートアップが参加し、メールの購読者は2000人超え、1年で7万ポンド(約1000万円)の収益があったとミーキング氏は述べています。

多くのウェブサイトにおいて、ランディングページはスタートアップの創設者によって作られていたとのこと。ミーキング氏はランディングページの改善を行う中で、創設者が見逃しがちな9つの点に気づきました。

◆1:目標を「1つだけ」設定する


全体のうち、ランディングページに目標を「1つだけ」設定していた創設者は50%だったとのこと。この場合の目標は、サインアップ、ダウンロード、デモの予約などでした。一方で残り50%の創設者はランディングページに優先順位のついた複数の目標を掲げており、これは訪問者を混乱させるとともに、分析をしづらくするとミーキング氏は述べています。

◆2:USPに焦点を当てる
USPは「Unique Selling Proposition(独自の強み)」の略。多くのサービスには他の企業にはまねできない独自の強みがあり、アンケートで尋ねられれば創設者はUSPについて述べることができましたが、実際にランディングページにUSPについて言及されているサービスは20%ほどだったとのこと。

サービスの利用者や購入者が検討段階である場合、USPこそが「自分のニーズに適しているかどうか」を判断する重要な要素になります。このため、競合他社と比較するなどして導き出したUSPをランディングページに記載することが重要です。

◆3:明確かつ関連性の高い社会的証明
他の人がサービスや製品を使っていること、そして気に入っていることを示す、「お客様の声」「評価」「受賞歴」といった客観的な証拠をランディングページ表示する必要があります。しかし、ランディングページにこれらが表示されているウェブサイトは全体の40%にすぎなかったそうです。また、その中でも「お客様の声」を記載しているランディングページは50%ほどでした。

◆4:容易な言葉を使うこと


ミーキング氏は、目を通したランディングページのうち8分の1は最初の「ざっと読み」で内容が理解できなかったと語っています。ミーキング氏には「ランディングページを改善する」という目的があったため、理解ができなくても理解しようと試みましたが、一般の人は理解できなければ読むのをやめてしまいます。

専門用語や略語を使わないようにし、分かりやすい、単純な言葉でサービスについて表現することが重要です。「もし相手が12歳の子どもだったら、このランディングページを理解できるか?」と自問自答することをミーキング氏は推奨しています。

◆5:感情をかき立てる
コピーライティングでは「感情的な言葉」を使って相手の行動をかき立てるという手法が用いられます。ランディングページにおいても、感情的な言葉や画像を使って相手が経験している感情をかきたてることが有効ですが、実際に感情的な言葉を使用しているランディングページはわずか15件に1件しか存在しなかったとのこと。

言葉や物語、あるいは視覚的要素を使って、相手が経験している「苦しみ」を鮮明に描写することが役立ちます。

◆6:利益とユースケースを明確にする
「サービスや製品の詳細について語っているものの、それによってもたらされる利益や実際のユースケースについての言及がない」というランディングページも多く存在したそうです。利益ベースの言葉で説明することにより、コンバージョンが高まるとミーキング氏は述べています。

◆7:CTAを分かりやすくする


CTAは「Call To Action」の略で、直訳すると「行動喚起」の意味です。CTAに当たるものの例としては、「今すぐに電話」「さらに詳しく知る」「24時間限定」といったメッセージが挙げられます。

多くのランディングページにCTAが用意されていたものの、「クリックするとどうなるのか」といった説明が足りなかったとミーキング氏。「登録にはどれくらいの時間がかかるか」「登録すると何に同意することになるのか」「コストはかかるのか」といったCTAまわりの文脈をしっかりと書くべきだとミーキング氏は述べました。

◆8:考えすぎずに尋ねる
ランディングページの何がうまくいっていないのかがわからないと感じている創設者は、最初のアンケートで5人に3人もいたそうですが、そのうち「何が問題なのか」を実際に訪問者に尋ねた人はほとんどいなかったとのこと。訪問者に直接「なぜ申し込みをせずランディングページを離れたのか」を尋ねることも1つの方法だとミーキング氏はアドバイスしています。

◆9:統計を知る
ほとんどの創設者はウェブサイトにGoogleアナリティクスを導入していましたが、レポートを確認していない人や、目標設定が限定的だった人も多かったとのことです。

また、上記とは別に「ランディングページのパフォーマンスを向上させるアイデア」として、ミーキング氏は以下7点を挙げています。

◆1:もっとニッチにする


最初の顧客を獲得するまでは、可能な限りニッチなオーディエンス向けにランディングページを作成すること。幅広いユースケースを想定した幅広いユーザー層を想定したランディングページは最終的なコンバージョンが低くなります。まずはニッチなオーディエンスに向けて始めて、後で対象を拡大すべきとのこと。

◆2:質問を小さくし、十分に説明する
自分の問題や解決策、それにかかるコストを十分に理解せずに登録や購入を行う人はいません。登録の前に訪問者が知っておくべきことをリストアップし、最初のCTAの前にリストが十分に説明されているかを確認します。

◆3:語るのではなく「見せる」
表・ビジュアル・デモ・イラストなどで、より明確かつ強力に「見せる」ことが大切です。

◆4:ユーザーの疑問点に取り組む


ランディングページを読み進めるにつれ、訪問者の頭の中にはいくつかの疑問が浮かんでくるはず。疑問が解決されないとコンバージョン率は低下します。ユーザーテストやアンケートを通して訪問者の疑問を理解し、解決することが必要です。

◆5:画像を改善する
ミーキング氏によると、ランディングページの約65%で、「複数のランディングページでよく使われている画像素材」が使用されていたとのこと。ランディングページは意味のある画像を使用すべきであり、説明内容や文脈にあった画像を探すことにもっと努力すべきだとミーキング氏は述べています。

◆6:統計を知る
ランディングページのパフォーマンスを知っている人でさえ、マーケティングチャネルのソースからアカウント登録までの目標到達プロセス全体を測定していない、とミーキング氏。分析ツールで目標到達プロセスを設定して、目標到達までのプロセス全体で離脱者がどのように発生しているかを確認します。

◆7:定期的にテストを行う
ミーキング氏の顧客の中で、定期的なテストスケジュールを持っている人は存在しませんでした。絶え間ないテストを繰り返すことで、顧客についてより理解を深め、収益性の改善を促進できます。

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in ネットサービス,   デザイン, Posted by darkhorse_log

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