GoogleやAmazonなどビッグ・テックはそれぞれの分野でどんな関係にあるのか?
Amazonが本を売り、Googleが検索サービスだった時代は過去の話。ビッグ・テック(Google、Amazon、Facebook、Apple、Microsoft)はそれぞれにビジネスを多方面に広げており、協力して取り組む分野がある一方で、利害が対立し、激しく戦う分野も存在します。
この5者を「生活のテック・フレネミー」と呼ぶThe Wall Street Journalが、その関係について五角形を用いて巧みに表現しています。
Google, Facebook, Amazon, Apple and Microsoft. Call Them Tech Frenemies for Life. - WSJ
https://www.wsj.com/articles/tech-giants-cooperate-while-competing-frenemies-for-life-11617293819
ビッグ・テックの関係は、時に友好的で、時に敵対的ですが、中には「ライバルでありつつ友」というフレネミーの状態であるところもあります。これをまとめて表現するのは容易ではありませんが、The Wall Street Journalは五角形を用いてうまく示しています。
たとえば、クラウドコンピューティング分野においてはAmazonのAWSが大きなシェアを占めており、GoogleとMicrosoftが追走する図式があります。一方で、FacebookとAppleはこの分野のビジネスには手を出しておらず、特にAppleはiCloudのデータの一部をAWSとGoogle Cloudの両方でホストしてもらう関係にあるため、こんな図になるとのこと。各社を結ぶ線のうち、赤線が敵対関係、赤線が友好関係、オレンジ色がフレネミー関係を表しています。
Googleは2023年までにAmazonとMicrosoftを上回るべく、クラウド分野への注力を行っています。
なぜGoogleはクラウド分野で2023年までにAmazonとMicrosoftを上回らなければならないのか? - GIGAZINE
一方、ニュースアグリゲーション分野では、参入していないAmazonを除く4者がバチバチのバトルを繰り広げています。
ソーシャルネットワークとライブストリーミングの分野を見てみると、AppleとAmazonの間を除く関係がいずれも「フレネミー」となっていました。Google系列のYouTubeとAmazon系列のTwitchのように、競合しているサービスもありますが、それぞれ自社のアプリがお互いのアプリマーケットで配信されることで利益を得ているので、単なる敵対関係ではない、とのこと。
このほか、The WallStreet Journalには「デジタル広告」「ビデオゲーム」「アプリマーケット」「エンタープライズ・ソフトウェアスイート」「メッセージング」「ノートPC&タブレット」「スマートスピーカー&ディスプレイ」「スマートウォッチ&フィットネストラッカー」「スマートフォン」についての情報がまとめられています。
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