30年後の津波の高さなどを予測できる「地球の丸ごとシミュレーションモデル」が作成されている
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気象データや人間の活動など、地球上で起こる出来事を可能な限り記録して「地球そっくりのモデル」を作り出すプロジェクトがヨーロッパで始動しています。このプロジェクトがどんなものなのかについて、チューリッヒ工科大学の地質学者、シモーネ・ウルマー氏が解説しています。
Destination Earth (DestinE) | Shaping Europe’s digital future
https://ec.europa.eu/digital-single-market/en/destination-earth-destine
Scientists begin building highly accurate digital twin of our planet | ETH Zurich
https://ethz.ch/en/news-and-events/eth-news/news/2021/02/a-highly-accurate-digital-twin-of-our-planet.html
地球規模で環境問題が深刻化する中、欧州連合(EU)が環境改善に向けたプログラム、「グリーンディール」と「デジタル戦略」を発表しました。これは2050年までに人間の活動により排出される二酸化炭素が吸収量と同じ量になる状態「カーボンニュートラル」となることを目標としており、環境改善に必要な投資や法制を用意するという意思の表れともなっています。
EUはこの2つのプラグラムを実現する重要なカギとして、欧州宇宙機関やヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の協力のもと、地球を正確にモデリングして将来起こる気候変動や災害などを正確に予測する「Destination Earth」を計画していると発表しました。
通常の気象予報では、気温や大気の流れ、空気中の物質などから環境の変化を予測しますが、Destination Earthでは従来の気象予報に加え、人間の活動による水や食料、エネルギーの変遷などを考慮してシミュレーションを行うことで、数十年後の災害すら予測できるとのこと。
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ECMWFの研究担当副所長であるピーター・バウアー氏は「2050年に訪れる災害のために、どれほどの規模の対策が必要かがDestination Earthで確認できます」と述べています。他にも、風力発電所などの建設計画や生物多様性の研究、自然災害による経済的な影響の研究などに活用されることが期待されています。
一方、Destination Earthの実現には膨大なコストもかかるとのこと。また科学者たちは、Destination Earthを最大規模で実現するためには約2万個の最新GPUと20MWの電力が必要だと推定しています。科学者たちはAIとスーパーコンピューターを駆使し、2023年の最初の中間目標点に向けて開発を行うとの事です。
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in サイエンス, Posted by log1p_kr
You can read the machine translated English article A 'whole earth simulation model' that ca….