CDドライブから「食べられる図形を描く3Dプリンター」を作り出した猛者が登場、バッテリー駆動で持ち運び可能
DVDドライブからレーザー顕微鏡を作り出す試みはいくつか行われていますが、新たに、CDドライブで「ゼリーに食べられる着色料で立体図形を描く3Dプリンター」を自作した猛者が登場しています。
Sprites mods - 3d Jello printer - Jello 3d printer
http://spritesmods.com/?art=jello3dprinter
CDドライブで3Dプリンターを作成したのは、さまざまなハードウェアを自作するSpritesMods氏。実際に、3Dプリンターが食べられる図形を描く様子は以下のムービーで確認できます。
3d printer that prints figures in jello shots - YouTube
3Dプリンターの台座には、赤色のゼリーが入った容器が置かれています。
3Dプリンターの電源を入れると、ゼリーに刺さった針状の部品から出る黒い着色料によって、立体的ならせんが描かれます。
描かれた立体図形は、容器を動かしても崩れません。なお、黒い着色料はコーンスターチやバナナリキュールで作られているため、ゼリーは食べることができます。
また、らせん以外に、立方体も描けます。
上から見るとこんな感じ。
SpritesMods氏は、「ある日、友人の誕生日パーティーに参加したところ、ジェロにお酒を混ぜたジェロショットが提供されました」「大量のジェロショットに立体的な図形を描けたら面白いと思いつき、ゼリーに立体図形を描く3Dプリンターを作ろうと思いつきました」と、3Dプリンターを自作することになった経緯を語っています。
また、SpritesMods氏の家には、古いCDドライブがたくさんあったとのこと。CDドライブには、CDのデータを読み取るレーザーを動かすためのモーターが搭載されているため、x軸・y軸・z軸の計3台のCDドライブを用いることで、3Dプリンターを作ることができるとSpritesMods氏は考えました。
多くのCDドライブに用いられているモーターは低品質で、3Dプリンターの製作には利用できませんでした。しかし、比較的高価なCDドライブには、3Dプリンターの部品として使える品質のモーターが搭載されていたとのこと。
3台のCDドライブから取り出したパーツをつなぎ合わせた様子はこんな感じ。
着色料の押し出し機構には、注射器が活用されています。
3Dプリンターの回路図はこんな感じ。モーターの制御チップとしてL293Dが3基と、全体の制御チップとしてATTINY2313が使われています。
最後に、SpritesMods氏は3DプリンターにノートPC用のバッテリーを取り付け、持ち運び可能にしました。
これで、「ゼリーに食べられる着色料で立体図形を描くポータブル3Dプリンター」が完成しました。なお、SpritesMods氏は作成に用いたソースコードを作成方法解説ページの末尾で公開しています。
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