レビュー

無限ループする世界をオートバトル×ハクスラ装備×ローグライクで切り抜ける「Loop Hero」プレイレビュー


ランダム生成される無限ループな世界をオート探索する主人公を神の視点から手助けするというスタイルのゲームが「Loop Hero」です。本作はインディーズながらも発売初週で売上50万本を突破した高い評価のゲームとのことで、実際にオートバトル・ハックアンドスラッシュローグライクなどの各種要素を体感してみました。

Steam:Loop Hero
https://store.steampowered.com/app/1282730/Loop_Hero/

物語の始まりとなったのは、空から降りてきた死神。この死神によって、世界は一度滅ぼされたかのように見えました。


滅ぼされた後に残ったのは、暗闇に包まれた世界。そんな世界を救うために立ち上がったのが、本作の主人公です。主人公は死神の力によって作り出された「無限の循環」を打ち砕くために、各階層を守る悪しきガーディアンを倒していく……というストーリーです。


本作のテーマは、タイトルにもある「Loop(ループ)」。「循環」を意味するループが、さまざまな形で登場します。実際のゲーム画面はこんな感じで、左側のメイン画面の中央に、一筆書きの「ループ」となった通路がランダム生成されます。


本作のもう1つの大きな特徴は、移動と戦闘が「オート」という点。白い小人として描かれている主人公は、一筆書きの通路をオートでテクテク歩きます。


敵にぶつかると戦闘開始。この戦闘は完全オートバトルで、プレイヤーにできるのは敵と殴り合う主人公を見守ることのみ。


主人公の移動と戦闘はオートで行われ、プレイヤーが直接干渉することはできません。その代わり、敵がランダムでドロップする「装備」と「カード」を使って主人公を強化したり、敵の強さを調整したりすることが可能です。


各装備はこんな感じで、「ダメージ」や「最大HP」などの基本的な能力値の他に、「マジックダメージ」「吸血(ダメージを与えると回復)」などの特殊効果がランダムで付いています。この特殊効果は、アイテム自体のレアリティとレベルに依存しており、レア度が一番低い白色のアイテムには1つしか効果がついていませんが、青色、黄色、オレンジ色とレア度が上がるたびに追加の効果が付属しています。左下の数値がアイテムレベルで、このレベルが高いほど効果の数値が高くなります。


装備はインベントリに自動で蓄積され、好きなタイミングで装備が可能。従って、「強い装備を手に入り次第装備させる」ということが重要なわけですが、「強い装備」というのがまた難問。カーソルを合わせるだけで装備の比較を手軽に行えるのですが、以下のように「現在の装備のほうが最大HPは低いけど、全体へのダメージと吸血が付いてる。けど、新しい装備はカウンターが12%もある」というように、どっちが強いのかがわからない場合が多々あります。このあたりはハックアンドスラッシュ型のゲームの「ビルドに悩むという楽しさ」に通じるものがあります。


ただし、新しい装備を装着してしまうと古い装備は自動廃棄されてしまう点には注意が必要。「古い装備のほうが強かった」と思っても取り返しは効きませんが、基本的に装備はドンドン手に入るので後悔することはほとんどありません。


もう1つの強化要素は、「カード」。カードは敵を倒すことで入手可能で手札として蓄積し、マップに置くことで効果を発揮します。


カードは通路上に設置する「ロード」カードと、通路の隣に設置する「ロードサイド」カード、そしてそれ以外の場所に設置する「景色」カードの3種類が存在します。景色カードは主人公の能力を底上げしてくれる系が多く、「岩」「山」などは最大HP上昇の効果。「牧草地」は一定時間ごとにHPを回復してくれる効果があります。


一方、ロードカードとロードサイドカードは「敵を生み出す」効果が大半です。


敵に殴り殺される以外の死因は基本的に存在しないので、「敵を生み出す効果はマイナスなのでは?」と一見思ってしまいますが、通路を1周するごとに敵の強さがどんどん上がっていくので、それに負けないように戦闘数を増やして良いドロップやカードを狙うのが大切というわけ。


ただし、カードの設置には「置き場所」も大きく関係します。例えば「岩」「山」のカードは3×3になるように9枚並べて設置すると「山頂」となり、最大HP上昇効果が強化される上にハーピーを生み出す効果まで追加されます。このようにカードは隣接するカードによって効果が強化されたり新しい効果が追加されたりするので、どんな組み合わせが効果を発揮するのか探してみたり、コンボになるような効果的な地形の組み合わせを考えてみたりするのも悩ましい問題です。


こうしてある程度カードを並べると、ボスが出現します。


ボスとの戦闘も自動なので、プレイヤーにできるのはやっぱりお祈りのみ。ボスにたどり着くまでに得た装備とカードが勝敗を分けます。周回を重ねるごとにボスもまた強化されていくので、できるだけ手早くボスにたどり着きたいところ。ボスの出現は「カードを並べた枚数」によって決まりますが、カードを入手するには敵を倒さなければなりません。つまり、できる限り早くボスを出現させようと思うと、敵をできる限り多く倒す必要があるため、やっぱり「敵を生み出す効果」のカードが重要になるというわけ。


実際にプレイしている様子はこんな感じ。マウスだけで操作が可能で、左クリックで装備の変更やカードの設置を行います。右クリックを使えばいつでも一時停止できるため、カードの配置をじっくりと考えることができます。

無限ループする世界を切り抜ける「Loop Hero」はこんな感じのプレイ画面 - YouTube


ボスを討伐したタイミングや通路のスタート地点に戻ってきたタイミングでは「キャンプ」に戻ることができます。


本作はいわゆるローグライクで、ステージから出てしまうと装備やレベルは全て失われます。しかしキャンプでは、主人公の能力を恒久的に底上げすることが可能。


新たな施設を建設することで、新たなカードを得たり……


永続効果のあるパッシブアイテムを作成&装備したり……


ステージ中で入手できるカードを決められたりします。「要らない」と思ったカードは出てこないように制限可能。


施設の建設やパッシブアイテムの作成には、ステージから持ち帰ってきた「リソース」が必要。リソースは特定の敵を倒したりカードを設置したりするともらえるので、繰り返しステージに挑むことで、たとえ攻略に失敗しても少しずつ主人公は強くなります。ステージに挑むという「ループ」の中でも、本当の意味の繰り返しは存在しません。


本作を一言で表現するならば、「見守り」型のゲームです。主人公はオートで通路を歩いてオートで戦闘し始めるため操作の必要はありませんが、放っておくと敵に負けてしまいます。そのため、装備やカードが手に入ったタイミングで、装備を刷新したりカードを設置したりという操作が必要。どのタイミングで強力な装備やカードが手に入るかは主人公の動き次第で、「展開がうまくいくように仕向けつつ見守る」というのがメインです。


また、最初にプレイできるのはウォリアーのみですが、施設の建設によって「ローグ」「ネクロマンサー」という2つの職業が解放されます。


ローグは盾が装備できない代わりに二刀流が可能かつ最初から5%の吸血パッシブを持つという攻撃主体なプレイが、ネクロマンサーは盾・防具の装備が不可能な代わりにスケルトンを召喚して戦わせるという「数で押す」プレイが可能。それぞれプレイスタイルがガラッと変わるので、異なるプレイ感を楽しめます。


「Loop Hero」はSteam・Epic Gameストアなどで購入可能。記事掲載時点では、Steam、Epic Gameストアともに1520円で購入可能でした。

Steam:Loop Hero
https://store.steampowered.com/app/1282730/Loop_Hero/


Loop Hero - このゲームについて
https://www.epicgames.com/store/ja/p/loop-hero

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