サイエンス

7500万キロメートル以上も離れた「火星の音」をNASAが公開中


2020年7月に打ち上げられた火星探査機「パーサヴィアランス」が、2021年2月に火星への到着に成功しました。そして、パーサヴィアランスが録音した「火星の音」をNASAが音声ファイル共有サービスのSoundCloudで公開しています。

Perseverance rover captures the sounds of driving on Mars
https://phys.org/news/2021-03-perseverance-rover-captures-mars.html


パーサヴィアランスが火星に着陸してから18時間後に録音した最初の「火星の音」が以下。パーサヴィアランスのマイクがデッキ内に収納されていたために少しこもっていますが、「ゴー」という風の音が聞こえます。

First Audio Recording of Sounds on Mars by NASA | Free Listening on SoundCloud

NASA · First Audio Recording of Sounds on Mars


そして、着陸から12火星太陽日後の録音では、パーサヴィアランスが周囲にある岩の位置や硬度を調査するために、レーザーを照射する「パチパチ」という音が聞こえます。

First Acoustic Recording of Laser Shots on Mars by NASA | Free Listening on SoundCloud
NASA · First Acoustic Recording of Laser Shots on Mars


さらに、着陸から16火星太陽日後に録音された16分の音声がこんな感じ。探査車のホイールとサスペンションによって生まれるノイズが、高音のノイズと共に聞こえています。NASAによればエンジニアリングチームが高音ノイズの原因の調査に当たっているとのことですが、おそらく電子機器ボックスの電磁干渉か、車輪が火星の地面とこすれた音だろうと述べています。

Sounds of Perseverance Mars Rover Driving – Sol 16 (16 minutes) by NASA | Free Listening on SoundCloud
NASA · Sounds of Perseverance Mars Rover Driving – Sol 16 (16 minutes)


ちなみにパーサヴィアランスのホイールがコレ。


上記の16分の音声からノイズを除去した上でおよそ90秒に編集したものが以下。

Sounds of Perseverance Mars Rover Driving – Sol 16 (90-second highlights) by NASA | Free Listening on SoundCloud

NASA · Sounds of Perseverance Mars Rover Driving – Sol 16 (90-second highlights)


NASAのジェット推進研究所の上級エンジニアであるヴァンディ・ヴァーマ氏は「パーサヴィアランスの車輪が火星の岩の上をドライブしている時、実際は非常に騒々しいことがわかりました」とコメント。

また、カメラとマイクのリードエンジニアであるデイブ・グリュエル氏は「もしこんな音が自分の車から聞こえてきたら、停車してけん引してもらいます。しかし、何を聞いているのか、どこで録音されたものなのかを考えると、こんな音が聞こえるのはまったく理にかなっています」と述べました。

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in サイエンス, Posted by log1i_yk

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