LGがスマートフォン市場からの撤退を検討
By Kārlis Dambrāns
韓国に本社を置く総合家電メーカーのLGは、液晶テレビや有機ELパネルで世界有数のシェアを誇っていますが、スマートフォン事業では苦戦を強いられています。そんなLGが、スマートフォン市場からの撤退を検討していることが明らかになりました。
LG mulls exit from smartphone market
http://www.koreaherald.com/view.php?ud=20210120000992
LG considers exiting smartphones in 2021 - The Verge
https://www.theverge.com/2021/1/20/22240282/lg-smartphone-business-exit-2021-internal-memo
LGのスマートフォン部門は、過去5年間で5兆ウォン(4700億円)の累積損失を出しており、LGのクォン・ボングソクCEOは2020年に行われたインタビューに対して「LGのスマートフォン事業を2021年までに好転させる」と答えていました。しかし、2020年12月に調査会社ガートナーが発表した世界のスマートフォン市場シェアでは「その他」に分類されるなど、苦戦が続いていました。
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そんな中、LGの従業員が韓国のニューメディアKorea Heraldの取材に対して「モバイルデバイスの世界的な競争激化を受けて、LGはスマートフォン市場からの撤退を検討しており、スマートフォン事業の売却、撤退、縮小など、考えられる全ての対策を検討しています」と明かしました。
Korea Heraldによると、ボングソクCEOは従業員に対して「スマートフォン事業の方向性が変わっても雇用は維持されます」というメッセージを送っており、スマートフォン事業のスタッフの約6割がLG社内の他部門またはLGの関連会社に異動することになるとのこと。
LGは、ニュースメディアThe Vergeの取材に対して、Korea Heraldが報じたボングソクCEOのメッセージが本物であることを認め、「LGの経営陣は2021年にモバイルビジネスデバイスの課題を解決するべく検討を行っていますが、現時点では何も確定していません」と述べています。
By Mike Mozart
LGは2021年1月に行われた世界最大の家電見本市「CES 2021」で巻き取り型スマートフォン「LG Rollable」の試作品を公開しており、2021年中の発売を予告していますが、The Vergeは「『LG Rollable』がLGによる最後のスマートフォンになるかもしれない」と語っています。
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