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「客室乗務員におむつを推奨」など新型コロナに苦慮する航空業界が編み出した2つの奇策とは?


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に伴う渡航禁止や自粛の影響で、航空業界は「2001年のアメリカ同時多発テロ事件よりひどい」といわれるほどのダメージを受けています。こうした厳しい状況に対応すべく、中国の航空規制当局やロシアの航空会社は、「客室乗務員におむつを推奨してトイレの使用を減らす」などの対策を打ち出しました。

Chinese aviation body suggests flight attendants wear diapers on board planes | CNN Travel
http://edition.cnn.com/travel/article/china-civil-aviation-administration-coronavirus-guidance-intl-hnk/index.html

Chinese Cabin Crew Advised To Wear Nappies To Avoid Bathroom Use - Simple Flying
https://simpleflying.com/chinese-cabin-crew-nappies/

Russian airline designates plane seats for passengers who refuse to wear masks | CNN Travel
https://edition.cnn.com/travel/article/aeroflot-russia-mask-free-airplane-seats/index.html

Aeroflot Creates Quarantine Zone for Maskless Passengers - The Moscow Times
https://www.themoscowtimes.com/2020/12/16/aeroflot-creates-quarantine-zone-for-maskless-passengers-a72374


中国民用航空局は2020年11月25日に、航空業界向けに「运输航空公司疫情防控技术指南(航空輸送会社の感染症防止と管理のための技術ガイドライン)」の第6版を(PDFファイル)発表しました。

このガイドラインの中で当局は、COVID-19のリスクが高い地域で運航する飛行機のスタッフに対し、「医療用マスク、2重の使い捨て医療用ゴム手袋、ゴーグル、使い捨ての帽子・防護服・カバー」を着用するよう求めました。さらに、客室乗務員に対しては「感染のリスクを回避するため、使い捨ておむつを着用してトイレの使用を極力控えることを推奨する」として、使い捨ておむつの使用を呼びかけました。

実際に、当局が発表したガイドラインで個人防護具の項目を見ると、使い捨ておむつを意味する「一次性尿不湿」という言葉が記載されているのが確認できます。


このことを報じたアメリカのニュース放送局・CNNは、「このアドバイスは奇妙に見えるかもしれませんが、トイレが飛行機の中で最も不衛生な場所であることは周知の事実です」と述べて、理解を示しました。

中国にある東南大学の研究者らが2020年6月に発表した実験結果でも、「新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)は水洗トイレを流した時の水しぶきで拡散される」ことが示されています。

新型コロナウイルスは「トイレを流した時の水しぶき」でも感染するのか? - GIGAZINE


一方、航空業界の情報を扱うニュースサイト・Simple Flyingは「中国の規制当局が、COVID-19の流行を防ぐためにあらゆる措置を講じたいということは理解できます。しかし、中国の航空業界では人間の尊厳や職場環境が必要以上に犠牲となっているのではないでしょうか?『マスクの着用が徹底されていれば機内での感染リスクは極めて低い』ことがすでに(PDFファイル)示されているのに、このような侵害的な衛生対策は正当化されるのでしょうか?」と述べて、中国の規制当局による指示は行き過ぎではないかとの見方を示しました。

Simple Flyingが指摘したとおり、マスクの着用は航空機内での防疫対策に効果を発揮しますが、中には「乗客がマスクの着用を断固拒否してトラブルに発展する」というケースもあります。そんな乗客への対処法として、ロシアの航空会社であるアエロフロートは2020年12月18日に、「マスクの着用を拒否した乗客用の座席」を用意すると発表しました。


以前から、アエロフロートはマスクを着用していない乗客の搭乗を拒否する措置を講じていますが、中にはマスクを付けて飛行機に乗り込み、離陸後にマスクを外してしまうような客もいるとのこと。空中で乗客を放り出すわけにもいかないアエロフロートは、エコノミークラスの一番後ろの2列を「マスクなしシート」にすることを決定しました。

アエロフロートの広報担当者であるユリア・スピバコバ氏は、発表声明の中で「今回の措置は、『機内における個人防護具の使用に関する規則』に違反した場合の責任を排除するものではありません」と述べて、マスク着用義務を免除したわけではないことを強調しました。

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in 乗り物, Posted by log1l_ks

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