Appleのティム・クックCEOとクレイグ・フェデリギ上級副社長がEpic Gamesとの裁判に出廷へ

By Austin Community College

Appleのティム・クックCEOとソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏がEpic Gamesとの裁判に出廷することが決定しました。

gov.uscourts.cand.364265.192.0.pdf
(PDFファイル)https://www.courtlistener.com/recap/gov.uscourts.cand.364265/gov.uscourts.cand.364265.192.0.pdf

Apple must hand over Craig Federighi documents in Epic Games lawsuit, court rules | iMore
https://www.imore.com/apple-must-hand-over-craig-federighi-documents-epic-games-lawsuit-court-rules

Judge orders Tim Cook and Craig Federighi to testify in Epic case | AppleInsider
https://appleinsider.com/articles/20/12/17/judge-orders-tim-cook-and-craig-federighi-to-testify-in-epic-case

Tim Cook and Craig Federighi to Testify in Apple vs. Epic Battle - MacRumors
https://www.macrumors.com/2020/12/17/tim-cook-craig-federighi-testify-epic-lawsuit/

2020年8月、Epic Gamesは自社のゲーム「フォートナイト」をiOSで配信する際、AppleのアプリストアであるApp Storeが課している「売上の30％」という手数料を回避するため、「EPICディレクトペイメント」というApp Storeを介さない決済方式を導入しました。しかしAppleはこれがApp Storeの規約違反にあたるとして、App StoreからiOS版フォートナイトを削除。これを受け、Epic Gamesは「反競争的行為」としてAppleを訴えました。

「フォートナイト」開発元のEpic GamesがAppleを提訴 - GIGAZINE

このAppleとEpic Gamesの裁判について、Appleのティム・クックCEOとソフトウェアエンジニアリング担当上級副社長のクレイグ・フェデリギ氏の出廷が決定しました。AppleにはApp Storeと他のプラットフォームの料金などを比較した調査結果などの各種文書を提出する義務が課せられており、この提出文書の責任者にクックCEOとフェデリギ氏が任じられたことが原因です。

この決定について、AppleはクックCEOの宣誓証言時間を4時間までにすることと、フェデリギ氏の代わりにフェデリギ氏に次ぐ地位のエリック・ノイエンシュワンダー氏を出廷できるように求めましたが、裁判所は「Epic GamesがAppleから必要な全文書を受け取るまでクックCEOには出廷義務がある」「今回の争点に関して、フェデリギ氏がより多くの意思決定に携わったと考えられる」として両方の要求を棄却しました。

一方で、Appleが提出した電子メールの一部には内部のクラウドベースへのハイパーリンクが含まれており、Epic Gamesは「必要な全情報に対してアクセスできない」として、ハイパーリンクされた全てのデータを提出するように求めていましたが、裁判所は「作業負担が大きすぎる」として棄却しています。ただし、Appleは全データを提出する必要はありませんが、適度な件数ならばハイパーリンクされたデータを提出すべきとされました。

AppleとEpic Gamesは2021年7月以降に開かれる陪審裁判に向けて、互いに文書を要求して準備を進めています。