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Google Chrome 87正式版リリース、ウェブカメラを操作するAPIが搭載される


ウェブブラウザ「Google Chrome」の最新安定版であるバージョン87.0.4280.66がリリースされました。PCに接続されているウェブカメラをChrome上で操作可能になったほか、開発者ツールが便利になるアップデートが行われています。

New in Chrome 87  |  Web  |  Google Developers
https://developers.google.com/web/updates/2020/11/nic87

What's New In DevTools (Chrome 87)  |  Web  |  Google Developers
https://developers.google.com/web/updates/2020/10/devtools

New in Chrome 87: Camera PTZ, SW Range Requests, and more! - YouTube


◆Chromeからウェブカメラを操作可能に
ウェブカメラの中には向きを自由に変更できたり、ズーム操作が可能だったりするものが存在していますが、そういったカメラをChromeから操作するためのAPIが整備されました。
このAPIを利用するには、カメラの利用権限だけでなく操作権限も取得する必要があるとのこと。


詳細な実装方法はweb.devサイト上にて確認可能です。

◆サービスワーカーが範囲リクエストを適切に処理できるように
HTTPリクエストに「Range」ヘッダを追加することで、音声やムービーなど、大きなサイズのコンテンツをダウンロードする場合に特定の部分だけをダウンロードすることが可能で、この機能はダウンロードの一時停止・再開や、ストリーミングの品質向上に利用されています。

Rangeヘッダはサービスワーカー越しのアクセスでは削除されてしまうため、これまでは適切に例外処理を書いて直接リクエストを飛ばす必要がありましたが、Chrome 87からはサービスワーカーを通してもRangeヘッダが維持されるようになり、余分なコードを書く必要がなくなりました。ただし、記事作成時点ではFirefoxのサービスワーカーがまだRangeヘッダを削除してしまうため、いきなり例外処理を消して良いわけではなさそうです。

◆開発者ツールのアップデート
・グリッドディスプレイのデバッグが容易に
グリッド要素に「grid」タグが表示され、一目で判別できるようになりました。また、「grid」をクリックすることでその要素のグリッド設定が視覚的に表示されます。


・WebAuthnのシミュレートが可能に
WebAuthnはパスワードを使わずに物理デバイスで認証できるシステムです。Chrome 87からはエミュレータが追加され、物理デバイスを用意しなくてもテストすることが可能になりました。


・ツールを上下のパネルに自由に移動できるように
開発者ツールの「要素」「コンソール」「ソース」などのツールを、自由に上側・下側に移動可能になりました。移動させたいツールを右クリックして「Move to ~」をクリックすることで移動できます。


・「計算後のスタイル」の項目をグループごとに表示可能に
関連する要素がまとめられ、視認性が向上しています。


また、Chrome 87には33個のセキュリティバグフィックスが含まれています。

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in ソフトウェア, Posted by log1d_ts

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