隕石が「水切り」のように地球の大気でバウンドする現象を捉えたムービー
天体物理学の博士研究員であるDenis Vida氏が、「弧を描くように夜空を移動する物体」のムービーをTwitterに公開しました。Vida氏は「隕石が宇宙に跳ね返った」とコメントしています。
(1/2) An earthgrazer above N Germany and the Netherlands was observed by 8 #globalmeteornetwork cameras on Sept 22, 03:53:35 UTC. It entered the atmosphere at 34.1 km/s, reached the lowest altitude of ~91 km and bounced back into space!@westernuScience @IMOmeteors @amsmeteors pic.twitter.com/5EgRivdcsu
— Denis Vida (@meteordoc) September 22, 2020
以下の画像に写る白いラインは隕石が移動した軌跡を表しており、赤枠で囲んだ部分が実際の隕石の様子です。隕石は水平方向へと移動し……
弧を描くように飛んでいきました。Vida氏によると隕石は秒速34.1kmで大気圏へ突入し、地上から約91kmの高度、熱圏中で跳ね返り、宇宙へ戻っていったそうです。
大阪大学の宇宙地球化学教授であるTaraKen氏によると、隕石が浅い角度で大気へと侵入した際、まれに水面に石を投げて跳ねさせる水切りと同じような現象が発生するとのこと。
川の「水切り遊び」のように、隕石が浅い角度で地球大気に侵入し、地上91kmでバウンスし、宇宙空間へ戻って行ったらしい☄️知識としてはあったけど、実際に拝めるとは、、、すごっ???? https://t.co/XWwOhkxwVc
— TeraKen (@TeraKen0510) September 23, 2020
なお、隕石が大気で跳ね返ったからといって必ずしも宇宙空間へと戻っていくわけではなく、大気で跳ねて減速し、損傷が少ない大きな塊の状態で地球へと落下するホバ隕石のようなケースも存在します。
・関連記事
隕石の衝突で人類が滅亡する危険性はあるのか? - GIGAZINE
隕石の中から自然界では非常に珍しい超伝導物質が発見される - GIGAZINE
古代の人々は隕石から鉄器を生産していたことを示すデータが確認される - GIGAZINE
メテオ・コメット・アステロイドなど宇宙を漂う「石」にはどんな種類があってどこからやってくるのか? - GIGAZINE
木星に450トンもの巨大隕石が衝突していたことが偶然撮影されたムービーから判明 - GIGAZINE
・関連コンテンツ