PUBGモバイルなど118種類の中国製スマホアプリがインドで使用禁止に

インド政府が、「インドの主権と一体性、インドの防衛、国家の安全と国家秩序の侵害」に関与しているとして、人気バトルロイヤルゲーム「プレイヤーアンノウンズ バトルグラウンズ(PUBG)」のモバイル版を含む118種類の中国製アプリを禁止したことを発表しました。

pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=1650669
https://www.pib.gov.in/PressReleasePage.aspx?PRID=1650669

India bans another 118 'Chinese' apps, including PUBG | MediaNama
https://www.medianama.com/2020/09/223-india-bans-118-chinese-apps/

インドの電子情報技術省は「インド国外に拠点を置くサーバからユーザーのデータが盗み出され、不正な方法で送信された」という苦情を各方面から受けているそうで、 その一環として「AndroidおよびiOSのプラットフォーム上で一部のモバイルアプリが悪用された」という報告も複数あったことを明らかにしています。

インド政府は「これらのデータの収集、国家安全保障やインドの防衛に敵対する要素によるマイニングやプロファイリングは、最終的にインドの主権と一体性に影響を及ぼすものであり、緊急措置を必要とする深刻かつ緊急の懸念事項である」と述べました。

禁止されたアプリは全118種類で、以下の画像の通り。118種類の中には、PUBGのモバイル版である「PUBG MOBILE LITE」や百度(Baidu)のアプリ、企業向けのWeChatアプリ「WeChat Work」、中国の動画共有サービスである优酷(Youku）のアプリなどが含まれています。

インド政府は、2020年6月にTikTokやWeChatを含む59種類のアプリを、同年7月にはさらに47種類のアプリを禁止しており、今回の禁止命令で合計224種類の中国製アプリを禁止したことになります。また、インドのIT系メディアであるMedianamaは「中国とインドの国境間での衝突が今回の禁止につながった可能性が高い」とみています。

インド「1962年以来の危機」 中国国境で再び小競り合い にらみ合い・非難合戦続く :日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63305020R00C20A9FF8000/

また、PUBGについては以前からインドでは「中毒性がある」と問題視されており、2019年にはPUBGのプレイを法的に規制する自治州が登場したことが報じられています。

人気ゲーム「PUBG」をプレイしただけで学生が逮捕される、ゲームへの批判と規制が進むインドで - GIGAZINE

地元の業者団体であるインド商人連合会(CAIT)はインド政府による中国製アプリ禁止命令を歓迎しており、「中国の悪行に対する主要なマイルストーンとなるステップであり、確実に国の士気を高めるでしょう」と述べています。CAITの事務省庁であるPraveen Khandelwal氏は「多くのインドの人々がますますPUBGや他のアプリでより多くの時間を消費しており、PUBGのようなアプリが次世代をだめにしています」と語りました。