「風船で空を飛ぶ」という子どもの頃の夢を叶えるべく巨大風船を使って実際に空飛ぶ驚異のスタントが行われる
アメリカのマジシャンで「口で弾丸を止める」「水中に7日間潜り続ける」「17分間息を止める」などの無謀過ぎる挑戦を達成してきたデビッド・ブレインさんが、「風船で空を飛ぶ」という新しい挑戦をYouTubeオリジナルの番組を配信するYouTube Originalsで行っています。
Watch David Blaine’s Ascension: Livestream of his balloon stunt starts now - Polygon
https://www.polygon.com/entertainment/2020/9/2/21418182/watch-david-blaine-balloons-stunt-stream-ascension
ブレインさんは、「複数の風船を束にしたものを握って空を飛ぶ」という誰もが子どもの頃に憧れたシチュエーションの実現に挑戦しています。フライトプランは、ヘリウムガスを充てんした直径8フィート(約2.4メートル)の風船42個と、4~6フィート(約1.2~1.8メートル)の小さな風船を10個使用して、ブレインさんの体重とカメラなどの機材の重量を合わせた198ポンド(約89.8kg)を浮かせるというもの。
ブレインさんは「複数の風船を束にしたものを握って空を飛ぶ」という新しいスタントに挑戦する理由として、「子どもの頃に映画の中で見た『風船に乗って空を飛ぶ少年』を再現したいという思い」「無謀なスタントに挑む自分を見る娘に恐怖ではなく感動を与えたいという思い」を挙げており、以下のムービーの中でその思いを語っています。
David Blaine’s Most Ambitious Feat Yet - YouTube
「風船で空を飛ぶ」というチャレンジを達成するために、ブレインさんは熟練のスカイダイバーと共に500回ものスカイダイビングに挑戦し、プロのスカイダイバーになりました。その理由は風船から落ちたあとに無事地上へ帰還するためです。さらに、世界的な気象予報士や気球エンジニアなど、さまざまな分野の専門家を集めて入念な準備を進めており、熱気球の操縦士としての資格も取得したそうです。
今回のスタントはこれまでの挑戦とは異なり、風船に乗って空を飛んだ瞬間からブレインさん1人になってしまうため、ブレインさん自身が多くのスキルを身につける必要があるというわけ。風船で空を飛ぶために、低酸素症や低体温症への対策や、安全に地上に着地するテクニックを身につけるなど、さまざまな困難が待ち受けていた模様。
そして、現地時間の2020年8月31日、ブレインさんはついに風船で空を飛ぶスタントに挑戦しています。スタントの様子はYouTube上で生配信されており、以下からその全編をチェックすることができます。
David Blaine Ascension - YouTube
今回のフライトに使用される風船はこんな感じ。
画面中央で入念な装備の点検を行っているのがブレインさん。
PC画面で熱心に何かをチェックしているかと思えば、降下地点の確認中であった模様。
自身に巨大風船の束を取り付けるブレインさん。
風船を取り付けたままフライト地点まで移動。ブレインさんの体は宙に浮かんだままです。
娘さんが最後の風船を取り付け……
ブレインさんが重りを渡すと……
ふわ~っとゆっくり空に上がっていきます。
ムービーの1時間56分あたりからフライト開始です。
風船だけでどんどん空を飛んでいき……
あっという間に小さな点になっていくブレインさん。
高度は4500フィート(約1.4km)に到達。
高度が上がるたびに小さな重りを落としてさらに高度を上げていきます。
高度6500フィート(約2km)
ムービーの2時間8分過ぎ頃から、風船に取り付けられたパラシュートを装着し始めます。
高度1万100フィート(約3km)
高度1万8700フィート(約5.7km)
2時間37分あたりで酸素ボンベを装着。この際の温度は華氏15度(摂氏約マイナス9.4度)。
高度2万1600フィート(約6.6km)
温度は華氏1度(摂氏約マイナス17度)。
高度2万4900フィート(約7.6km)で風船から手を離すブレインさん。
しばらくして無事パラシュートの展開に成功。
そして着地にも成功。無事地上へ戻ってくることができました。
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