安倍首相が体調悪化で辞意を表明、8年近く続いた歴代最長政権に幕

安倍晋三首相が健康状態の悪化を理由に辞任する意思を2020年8月28日17時の会見で正式に表明しました。2020年8月28日時点での安倍首相の連続在任期間は、2012年12月26日の第二次安倍内閣発足から2803日間(約7年8カ月)で、元号をまたいで続いた憲政史上最長の政権がついに終わることとなります。

安倍首相 総理大臣辞任を正式表明 記者会見で | 安倍首相 辞任へ | NHKニュース
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200828/k10012588961000.html

安倍首相は会見で、「2020年6月の定期検診で、潰瘍性大腸炎の再発の兆候が見られると指摘された」と述べ、その後から体調を大きく消耗することが増えたと明らかにし、「結果を出すために全身全霊を傾けてまいりました。病気と治療を抱え、体力が万全でないという中で大切な政治判断を誤ること、結果を出せないことがあってはなりません」「国民の負託に自信を持って応えられる状態でなくなりました」「志半ばで去ることについては断腸の思い」と語り、任期を1年残した状態で辞意を正式に表明しました。

また、安倍首相は「次期総裁は自由民主党執行部の決定に委ねる」と述べ、今後の政治活動は一議員としてのものにとどめ、元首相としての影響力は行使しない意思を表明しました。

安倍首相は自由民主党元幹事長である安倍晋太郎元衆議院議員の次男で、1991年の衆議院議員総選挙で山口1区で当選。その後、内閣官房副長官、自由民主党党幹事長、内閣官房長官を経て、52歳となる2006年9月20日に自由民主党総裁に選出され、同月26日に第90代内閣総理大臣を任命されます。戦後最年少、戦後生まれとして初めての内閣総理大臣として話題となりました。

しかし安倍首相は10代の頃から、指定難病の潰瘍性大腸炎を持病として抱えており、2007年8月から健康状態が悪化。そのため、安倍首相は2007年9月12日に突如辞任を表明しました。

安倍晋三内閣総理大臣が辞意を伝える - GIGAZINE

その後、自宅療養を経て政界に復帰した安倍首相は、自由民主党幹事長(当時)だった石破茂氏を破って2012年9月に再び自由民主党総裁に選出されました。また、2012年12月16日の第46回衆議院議員総選挙で自由民主党が圧勝して政権与党に復帰したことで、第96代内閣総理大臣に任命されました。

2019年11月20日には安倍首相の通算在職日数が2887日となり、それまで最長だった桂太郎を抜いて憲政史上最長の首相在任期間となりました。さらに、2020年8月24日に、安倍首相の連続在任記録が2799日となり、それまで最長だった佐藤栄作元首相の在任記録を超え、歴代史上最長の連増在任期間を記録しています。

しかし、2020年8月に入ってから再び安倍首相の体調を不安視する声が挙がっていました。

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一部議員の証言から安倍首相が辞任の意向を固めたことが2020年8月28日の14時30分頃に、安倍首相が自由民主党の役員会に辞意を表明したことが15時過ぎに報じられました。一連の報道を受けて、28日終値は日経平均株価が27日の終値より326円21銭安の2万2882円65銭に、東証株価指数は11.02ポイント下落の1604.87に変動。一時は600円以上値下がりしたそうです。

株価 一時600円以上値下がり 安倍首相 辞任意向固めたと伝わり | 株価・為替 | NHKニュース
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