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温暖化が「感染症の流行」を引き起こす恐れがある


地球温暖化」は人類を脅かす大きな課題であり、各国や大企業が化石燃料の使用量の削減を掲げて取り組みを行っています。地球温暖化の影響としては、海面上昇、熱波などの異常気候の頻発、砂漠の拡大などが挙げられますが、さらに「感染症の流行」も挙げられるべきだと専門家が指摘しています。

How climate change could expose new epidemics
https://phys.org/news/2020-08-climate-expose-epidemics.html

地球温暖化で永久凍土が解けることによって、海面が上昇するだけでなく、永久凍土に含まれる温室効果ガスが解放されて地球温暖化が加速することが問題視されています。

永久凍土が解けることが地球環境に与える影響は「これまでの推定の2倍」との研究結果 - GIGAZINE


これらの問題に加えて、スウェーデンのウメオ大学で臨床微生物学について研究するビルギッタ・イーヴンガード氏やアメリカのアラスカ大学フェアバンクス校地球物理学科のウラジミール・ロマノフスキー教授は、永久凍土の中に隠された「微生物」も問題だと指摘します。ロマノフスキー教授は、「微生物は凍った空間の中で長期にわたって生存することができる」と述べ、地球温暖化で永久凍土などが溶けることによって、何千年にもわたって氷の中に閉じ込められてきた微粒子や有機物、病原菌が解放されると指摘。古代の微生物が現代によみがえるという可能性を挙げました。

フランスのエクス=マルセイユ大学から名誉教授の称号を得たジャン・ミッシェル・クラヴリー氏の研究室は、およそ3万年前のウイルスをシベリアの土壌から復活させるという実験を成功させており、クラヴリー氏は1980年に世界から根絶した天然痘が、18世紀と19世紀にシベリアに埋葬された犠牲者の死骸から復活する可能性について触れています。実際に、2016年にはシベリアの永久凍土から出土した動物の死骸から解放されたとみられる炭疽(たんそ)菌によって、1人の子どもが死亡。同地域において75年ぶりとなる炭疽菌による死亡事例が発生しています。

地球温暖化には、古代のウイルスを復活させるという恐れに加えて、現代のウイルスを拡散させるという恐れもあります。ウイルスを媒介する代表的な生き物である蚊は、温帯に生息する生き物です。アメリカのロスアラモス国立研究所でバイオセキュリティと公衆衛生を研究するジャンヌ・フェア氏は、地球温暖化によって温帯地域が拡大しており、蚊の生息地域が北側に延伸し、さらに繁殖期間が長くなってきていると語っています。デング熱を媒介する蚊の一種であるタイガーモスキートやネッタイシマカは近年ヨーロッパにも生息するようになっており、2010年から2019年にかけてデング熱の症例が40件ほど確認されています。


気候変動に関する政府間パネル(IPCC)によると、現状のペースで気候変動が続いた場合、2050年には蚊が媒介するマラリアの影響を受ける地域に住む人の数は最大50億人にものぼる可能性があると指摘。マラリアの感染地域が拡大するという見通しを示しています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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