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トランプ大統領が政府機関による大規模な国民監視を暴露したスノーデン氏への恩赦を検討


2013年頃、Google・Apple・Yahoo!などのサーバにある個人情報を直接のぞき見できる極秘システム「PRISM」を用い、政府機関が国民の個人情報を秘密裏に収集していたことが明らかになりました。世界中でテクノロジーに対するプライバシーへの意識が大きく変わるきっかけとなったこの事態を暴露したのが、アメリカ国家安全保障局(NSA)の元職員であるエドワード・スノーデン氏です。そのスノーデン氏に対して恩赦を与える可能性をドナルド・トランプ大統領が示唆しています。

Trump says he is considering pardon for leaker Edward Snowden - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-usa-politics-snowden/trump-says-he-is-considering-pardon-for-leaker-edward-snowden-idUSKCN25B10Z

2020年8月第3週に行われた記者会見の中で、トランプ大統領がスノーデン氏について「アメリカの法執行機関から公正に扱われていないと考える人は多くいます」と語り、同氏に対して恩赦を与える可能性を示唆しました。


スノーデン氏は2013年に行ったリークが原因で、長年アメリカ当局からスパイ容疑をかけられてきました。当局はスノーデン氏を刑事裁判にかけることを望んできましたが、同氏はアメリカから逃亡しており、記事作成時点ではロシアで暮らしています。

スノーデン氏の弁護を担当するアナトリー・クチェレナ氏は、ロシアの国有通信社であるRIAノーボスチに対して、「アメリカはスノーデン氏を許すだけでなく、同氏が犯罪を犯していないため、すべての起訴を取り下げるべき」「スノーデン氏はアメリカ市民のためだけでなく、すべての人類のために行動していた」と語っています。


ロイター通信はトランプ大統領による恩赦の示唆について、「スノーデン氏に対する急激な方針転換である」と指摘しています。2013年にスノーデン氏がPRISMなどの情報をリークした際、トランプ大統領は同氏を、「処刑されるべきスパイ」と呼んでいました。

なお、スノーデン氏はトランプ大統領が2016年の大統領選挙に当選した際、「ドナルド・トランプを恐れるべきではない」と発言しています。

エドワード・スノーデンが「ドナルド・トランプを恐れるべきではない」と話す真意とは? - GIGAZINE


アメリカ国内でのスノーデン氏への評価は二分しており、リバタリアンなどからはアメリカの政府機関によるスパイ活動を明らかにしたことを賞賛されています。しかし、アメリカの諜報コミュニティからは重要な秘密を暴露されたとして厳しい非難を集めており、2019年9月にはアメリカ司法省がスノーデン氏に対して訴訟を起こし、同氏の出版した本の売上の差し押さえを求めました。

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by Mike Mozart

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in メモ, Posted by logu_ii

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