全裸のポルノ女優&男優が家に訪れるCMをニュージーランド政府が公開して話題に
ニュージーランド政府が全裸のポルノ女優&男優が閑静な住宅街を訪れるというCMを公開し、話題となっています。一見ぎょっとするCMですが、最後まで見ると思わず納得してしまうメッセージです。
Keep It Real Online - Pornography - YouTube
閑静な住宅に全裸の男女。女性がノックすると……
朝のシャワーから上がってきたばかりであろう女性が、玄関に向かいます。
笑みを浮かべながら扉を開ける一家の主である女性。
……が、すぐにその表情が硬直します。
女性の目の前に現れたたのは一糸まとわぬ男女。「こんにちは、私はスー。こっちはデレクです」と黒髪の女性が朗らかに話し出します。「私たちがここに来たのは、あなたの息子が私たちをオンラインで見ていたからなんです」
家主である女性は動揺しつつ……
「マット!あなたに会いに来ている人がいるわよ」と家の奥に向けて声を上げます。
「それで……彼があなたたちを見たの?」
「そうなの。ノートPC、iPad、PlayStation、彼のスマートフォン、あなたのスマートフォン、スマートTV、プロジェクターとかでね」
「私たちは普段成人向けなんだけど、あの子は子どもじゃない?だから『人間関係』が実際にどうなっているかとか知らないと思って」
「私たち同意も取らなかったよね?すぐにやっちゃって」
「僕も現実の生活ではあんな風にやらないんだけど」……ということで、2人は現実とフィクションの違いについて説明しに来た模様。
そこへノートPC片手に現れたのは、マット少年。
「ハーイ、マット」と女性は一貫してほがらかです。
一方で、皿を取り落とすマット少年。
すべてを察した女性は目を閉じて……
「OK、サンドラ。落ち着いて、どうすればいいかわかるはず」と自分に言い聞かして……
「OK、マット。オンラインで見たことと現実の人間関係との違いについて話をする時がやってきたわ。責めてはいないから!」と切り出しました。
マット少年は固まったままですが……
ポルノ女優&男優は「グッドラック」とばかりにハンドサイン。
ということで、ムービーは「オンラインの行動が現実世界に影響を与える可能性がある」ことを喚起するために作られたもの。CMを作成した広告代理店Motion Sicknessの広報担当であるヒラリー・ナン・キー氏は「このような問題に直面した時、親は堂々とすべきです。子どもの安全を守るのに最適なのは、親なのですから」「全てについて答える必要はありませんが、子どもを支援し、部分的な情報しかないオンラインの世界をナビゲートする『大人による』ガイダンスを与えることは、大きな違いを生み出します」と語っています。
New Zealand government deploys nude 'porn actors' in web safety ad | World news | The Guardian
https://www.theguardian.com/world/2020/jun/15/new-zealand-government-deploys-nude-porn-actors-in-web-safety-ad
New Zealand government uses 'Porn Actors' in ad campaign on cyber safety | Fox News
https://www.foxnews.com/world/new-zealand-porn-actors-cyber-safety
2019年12月の報告によると、ニュージーランドでは若い世代が性行為について学ぶためにポルノムービーを利用しているとのこと。ニュージーランドの検閲組織NZ Classification Officeのデイビッド・シャンクス氏は「この手のムービーの多くでは、たいてい女性パートナーが最初は『ノー』と言って嫌がるものの、男性によって気持ちよくされ、抵抗がなくなっていきます。その後、女優は性的な接触を楽しんでいるかのように描かれており、これらムービーの99%で女性は喜びは顕著です。この『ノー』が『イエス』になるというテーマは若い人々や強制を好む人々によって、たびたび問題となります」と述べました。
調査によると、ポルノムービーのうち、パートナーとの間に愛情がある内容は約4分の1であり、コンドームの使用が描かれたのは全体の3%に過ぎませんでした。
ニュージーランド政府はオンラインでのポルノアクセスに制限をかけることを検討しており、衆議院議員のトレーシー・マーティン氏は、子どもによる有害コンテンツへのアクセスを制限することは「優先事項」だと主張しています。
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