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黒人差別抗議運動の引き金となった警察の「完全な解体」を市議会が約束

by Linh Nguyen

アメリカのミネソタ州ミネアポリス市で黒人のジョージ・フロイド氏が白人警察官に取り抑えられて窒息死した「ジョージ・フロイドの死」に端を発する黒人差別への抗議運動が、アメリカ全体に広がりをみせています。そんな中、ミネアポリス市議会議員13人のうち9人が、ミネアポリス市内の公園で開かれた集会に現れ、「警察を解体させる」と公約を発表したと報じられました。

Minneapolis City Council Members Announce Intent To Disband The Police Department, Invest In Proven Community-Led Public Safety - The Appeal
https://theappeal.org/minneapolis-city-council-members-announce-intent-to-disband-the-police-department-invest-in-proven-community-led-public-safety/


ミネアポリス市議会議長を務めるリサ・ベンダー氏は6月7日に開かれた集会で「私たちがここにいるのは、みなさんの声を聞いたからです。ジョージ・フロイドがミネアポリス市警に殺されたため、私たちは今ここにいます。私たちがここに集まったのは、ミネアポリスをはじめとするアメリカの都市部で、警察と公共の安全という既存のシステムが地域社会の安全保障につながっていないことが明らかになったからです。大きな改革への努力は失敗に終わりました。終わりです」と語りました。


また、ミネアポリス市議会議員のエレミア・エリソン氏は「ミネアポリス市警を解体します。それが終わったら単に再編成するだけではありません。公安や緊急時の対応についても劇的に考え直します。本当にその時期は過ぎています」とTwitterで述べました。


市議会の過半数が警察の解体を支持しているため、実際に警察の解体が市議会で認められる可能性は高く、その場合はミネアポリス公立学校やミネソタ大学、ミネアポリス市内の公園管理団体が長期にわたって築いてきたミネアポリス市警との関係も終わることになります。

一方、ミネアポリス市のジェイコブ・フレイ市長は人種差別の撤廃を支持した上で、「私は警察の解散に反対しています」と述べました。これに対して抗議者はフレイ市長に 「恥を知れ!」「家に帰れジェイコブ!」と大声のヤジとブーイングを飛ばしました。


抗議運動に参加する活動家は、2019年におけるミネアポリス市警の殺人事件の検挙率が56%、性的暴行事件の検挙率が22%と、ミネアポリス市警の犯罪検挙率が低いことを指摘。さらに、ミネアポリス市警が1700件もの性的暴行事件を未捜査のまま放置していたことを受けて、「ミネアポリス市警はこれまで都市を安全に保つことができていなかった」と主張しています。

ベンダー議長は「私たちの公約は、ミネアポリス市民すべてを守るために必要なことを行い、ミネアポリス市警はそれを行っていなかったという事実を伝えることです。私たちは、ミネアポリス市とミネアポリス市警の有害な関係を終わらせ、私たちが知っているような警察活動をやめ、実際に私たちの安全を守ってくれる公共の治安システムを再構築することを約束します」と語りました。

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in メモ,   動画, Posted by log1i_yk

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