Amazonは新型コロナウイルス感染症研究に資金と知識の提供を行っている
新型コロナウイルス対策による外出自粛の結果、通信販売を積極的に用いる人が増え、Amazonは大幅な売上増となっています。一方で、配送センターにおける対策は不十分であるという指摘があり、4月に倉庫作業員から初の死者が出ています。
しかし、Amazonは何もしていないわけではなく、感染症(COVID-19)研究に対して、資金やリソースの提供を行っています。
Amazon lends its expertise — and its cash — to Covid-19 research - STAT
https://www.statnews.com/2020/05/07/amazon-lends-its-expertise-and-its-cash-to-covid-19-research/
健康や医学、生命科学などに関する話題を扱うニュースサイトのSTATによると、AmazonはCOVID-19に対して、大きく4つの動きを行っているそうです。
1:COVID-19患者の血漿を用いた臨床試験
コロンビア大学が主導している、COVID-19回復者の血漿が高リスク者の感染予防や重症患者の治療に役立つか調べる研究に対して、Amazonは250万ドル(約2億6700万円)を助成しているとのこと。
2:血漿提供者と研究者との橋渡し
Amazonは、AWSで血漿ドナー候補者のためのオンラインレジストリ構築に協力しています。ドナー候補者が登録すれば、研究者から連絡が取れるようになるという仕組みになっていて、これまでに1万人が登録しています。また、臨床医向けに、進行中の研究リソースなどの提供も行われています。
3:COVID-19の拡散について研究
フレッド・ハッチンソンがん研究センターで行われている、COVID-19の感染率や感染期間、免疫のでき具合などについての研究に資金提供を行っています。提供額は非公開で、研究デザインの協力や、AWSの提供も行っているとのこと。
研究は、医療や外食産業、公共施設管理者、法執行機関など、感染リスクの高い人に焦点を当てたもので、研究に参加している人は、鼻腔内の粘膜を採取して毎週提出しているほか、血液サンプルを毎月送っているそうです。
4:在宅検査キットの配布
Amazon UKでは、医療従事者や教師、配達業、スーパーマーケットの店員などでCOVID-19の症状が出ている人に向けて、MedbelleとRandoxが開発した自宅検査キットを配布しています。
アメリカでも、ワシントン州で同様の取り組みが行われているとのことです。
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