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2020年の第1四半期決算を発表したIntelのCEOが「危機によって偉大な企業は成長する」と主張

by Thomas Hawk

大手半導体メーカーのIntelは2020年4月23日、2020年第1四半期決算を発表しました。新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックに伴う在宅勤務の増加によって半導体需要が大きく拡大し、第1四半期決算は非常に好調なものとなりましたが、今後の先行きについては不透明となっています。

Intel CEO: Bad companies are destroyed by crises ... great companies are improved by them | VentureBeat
https://venturebeat.com/2020/04/23/intel-ceo-bad-companies-are-destroyed-by-crises-great-companies-are-improved-by-them/

Q1-2020_EarningsRelease - USE - Q1-2020_Earnings-Release.pdf
(PDFファイル)https://s21.q4cdn.com/600692695/files/doc_financials/2020/Q1/Q1-2020_Earnings-Release.pdf

Coronavirus clouds Intel outlook, despite short-term bump from PC buying - Reuters
https://www.reuters.com/article/us-intel-results/intel-not-updating-full-year-outlook-due-to-economic-uncertainty-idUSKCN2253GZ

Intel reports Q1 2020 revenue of $19.8 billion, up 23% despite coronavirus | VentureBeat
https://venturebeat.com/2020/04/23/intel-reports-q1-revenue-of-19-8-billion-up-23-from-2019-despite-coronavirus/


Intelの第1四半期の売上高は198億ドル(約2兆1300億円)で前年比23%増、1株当たりの利益は1.45ドル(約160円)で、アナリストの事前予想を上回る好調な決算となりました。データセンター向けの事業が前年比で33%、PC向け事業も前年比で14%成長しているとのことで、ジョージ・デイヴィスCFOは世界的に在宅勤務要請が高まったことで、Intelのチップに対する需要が増加したと見ています。在宅勤務によって個々の労働者が自宅のPC環境に投資しているだけでなく、企業側もリモートワークに対応するインフラ強化に取り組んでいるとのこと。

これを受けてIntelのボブ・スワンCEOは、「Intelの第1四半期における成果は、私たちがこの前例のない課題に直面する中で従業員やサプライチェーンを守り、顧客に製品を届けてきた証です。世界でテクノロジーが果たす役割はかつてないほど重要になり、生活を豊かにして顧客の成功を可能にする私たちの機会もこれまでになく重要となっています」とコメントしました。


第1四半期決算が好調だった一方で、今後の見通しについては不明確です。COVID-19のパンデミックは、チップのサプライチェーンが存在する東南アジアなどの国々における都市封鎖などを引き起こしました。また、2020年1月にはラスベガスでコンシューマー・エレクトロニクス・ショーが開催されるなど、製品をアピールする機会もありましたが、パンデミックによって大きなイベントが開催される可能性もほぼなくなっています。

さらに、Intelは10ナノメートルプロセッサーの「Tiger Lake(タイガーレイク)」を第3四半期にも出荷することを目指しており、この準備コストが第2四半期の決算に計上されるとのこと。Intelは第2四半期の売上高は第1四半期を下回る185億ドル(約1兆9900億円)、1株当たりの利益は1.1ドル(約120円)になると予測しています。

しかし、タイガーレイクに投資したコストが回収できるかどうかは、Intelが第3四半期以降にどれだけタイガーレイクを販売できるかにかかっています。Intelの幹部はこれまでのところタイガーレイクに関する売上予測の発表を拒否しており、新たな通年業績見通しについても公表しませんでした。デイヴィスCFOは投資家との電話会議の中で、「下半期の需要が当初の見通しと比較してどのようになるかを考えることは非常に難しいものです」と述べました。


COVID-19の影響についてIntelは、一部のプロジェクトが停止しているものの、技術開発や製品販売への大きな影響はないと主張しています。Intelの工場は90%以上が納期の遅延なく稼働しているそうで、1月にはサプライチェーンに影響が見られたものの、既に関連企業は生産を再スタートしているとのこと。スワンCEOは、Intelの工場に入ることができるのは一部の重要な従業員に限られており、工場内はもともとちりひとつない環境が求められることも相まって世界で最もクリーンな場所の1つになっているとコメントしました。

スワンCEOはアナリストとの電話会議の中で、Intelの元CEOであるアンドルー・グローヴ氏のアドバイスとして、「危機によって悪い企業は破壊され、よい企業は生き残り、偉大な企業は成長する」という言葉を引用。「この前例のない課題の中で私たちのビジネス運営を助けてくれた、Intelの従業員とサプライチェーンのパートナーたちに感謝し、称賛したいと思います」と、スワンCEOは述べました。

by Laineema

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in メモ, Posted by log1h_ik

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