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超高難易度&ハイスピードな傑作2Dアクションゲーム「Celeste」の開発者が「アクションに関するこだわりポイント」について解説


The Game Awards 2018」でGame For Impact(印象的だったゲーム)部門を受賞するなど高い評価を得ている2Dアクションゲーム「Celeste」の開発者であるMaddy Thorson氏が、Celesteのアクション要素の中で「こだわったポイント」をTwitterで解説しています。

Matt / Maddy Thorson ??さん (@MattThorson) / Twitter
https://twitter.com/MattThorson

スーパーマリオブラザーズシリーズやロックマンなどに代表される2Dアクションゲームは多数の作品が登場してきましたが、その中でもCelesteは非常にシンプル。「ジャンプ」「エアダッシュ」「のぼる」という3つのアクションを駆使して、敵の攻撃や針などのダメージ地形などを避けながらステージを突き進むというゲームで、敵の攻撃を一発食らうと死亡してしまうという、いわゆる「即死系ゲーム」の1つでもあります。Celesteがどんなゲームなのかは、以下のムービーを見ると理解できます。

Celeste - Launch Trailer | PS4 - YouTube


そんなCelesteの開発者であるThorson氏が明かしたこだわりポイントその1は、キャラクターが足場から落下しても落下直後ならばジャンプが可能になる「コヨーテタイム」と呼ばれる仕様。非常に精密な操作が要求されるCelesteの場合、コヨーテタイムの存在は落下死の回数を減らしてくれる効果があります。


こだわりポイントその2は、「ジャンプ・バッファリング」。これは、ジャンプして着地する直前にあらかじめジャンプボタンを押してホールドしておくことで、2回目のジャンプが即座に発動するというシステム。Celesteでは軽快に連続ジャンプを行って敵の攻撃などをくぐり抜ける必要があるため、各ジャンプごとの間隔を減らすために生まれた仕様だと考えられます。


その3は、「ジャンプ頂点での重力の半減化」。Celesteでは、キャラクターがジャンプの頂点に達したときに、キャラクターにかかる重力が半減するという処理が行われています。この処理のおかげで、「着地までの操作時間が増えて、操作感が快適になります」とThorsonさんは説明していますが、同時に「見ただけでは(処理の存在が)わかりにくかも」とも述べています。


「オブジェクトとの衝突回避」がこだわりポイントその4とその5。以下のGIFムービーを見るとよくわかりますが、ジャンプして角にぶつかった場合、キャラクターはヌルッと半歩分ズレて衝突を回避します。


ダッシュ時に床と衝突する場合も、上側にズレて衝突を回避。Celesteでは狭い道を通過することが多いため、このような処理を追加することでストレスレスにアクションが楽しめるようになっているわけです。


こだわりポイントその6も「オブジェクトとの衝突回避」に関連したもので、キャラクターがダッシュして横から通り抜けられる足場に衝突した場合は、足場の下側ではなく必ず上側に来るように衝突を回避するという処理です。キャラクターが足場の下側に行ってしまった場合は必然的に落下死につながるため、このような処理が行われています。


その7は、「リフトでの運動量加算」。キャラクターが移動するリフトからジャンプした場合、そのリフトの持つ運動量がキャラクターに加算されるという仕様。以下のムービーでは、上方向に移動するリフトからジャンプしたキャラクターが通常よりも高いジャンプをしていることが示されており、リフトの上向きの運動量がキャラクターのジャンプにプラスされていることがわかります。


Thorsonさんによると、リフトが停止しても、数フレームの間は運動量加算処理が継続するとのこと。この処理のおかげで、移動するリフトを次から次へとジャンプして乗り継ぐというハイスピードなアクションが可能になっています。

こだわりポイントその8とその9は、壁をキックしてジャンプする「三角跳び」が壁から離れていても発生するという仕様。Celesteでは、通常時ならば2ピクセル離れた状態でも三角飛びが発動可能です。2ピクセルというとほんのわずかという印象ですが、Thorsonさんは「Celesteは320×180ピクセルの解像度なので、2ピクセルといっても小さくはありません」と述べています。


上方にダッシュしながら三角飛びしたときに大ジャンプできる「スーパーウォールジャンプ」は、壁から5ピクセル離れていても発動します。「5ピクセルというと、1タイルの半分よりも大きいんですよ!」とThorsonさん。これがこだわりポイントその9。


こだわりポイントその10は、キャラクターの持つ「スタミナ」に関連する仕様。Celesteでは壁につかまっていると移動ごとにスタミナが消費され、スタミナが切れると壁から滑り落ちるというシステムになっています。特に真上にジャンプした場合は多くのスタミナが消費されてしまいますが、真上にジャンプした直後に壁から離れるように移動するとスタミナが全て返還されるようになっているとのこと。


壁から横にジャンプする場合も、スタミナが全て返還されます。そのため、壁につかまっている場合は、「横向きにジャンプして大きく横移動する」「縦向きにジャンプしてから横にちょっと移動して高さを稼ぐ」という2つの選択を取ることが可能。Thorsonさんは「この仕様は複雑ですが、Celesteの中でも特に重要です」とコメントしています。

Celesteでは単にキャラクターがジャンプしたり移動したりするだけの動作に、さまざまな仕様が組み込まれています。これらの仕様の基本的な理念として、「操作に小さなごまかしを入れることで、プレイヤーの操作感を向上させています」とThorsonさんはコメント。Thorsonさんは、「Celesteは高難易度ゲームですが、このような仕様のおかげでプレイヤーが親切だと感じられるようになっていると思います」と述べています。


CelesteはPC(Steam)、Nintendo Switch、PlayStation 4、Xbox Oneでプレイ可能で、Steam版は税込1980円、Nintendo Switch版は税込2160円、PlayStation 4版は税込2200円、Xbox One版は税込2000円でそれぞれ販売されています。

Steam:Celeste
https://store.steampowered.com/app/504230/Celeste/


Nintendo Switch|ダウンロード購入|Celeste
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000010822


Celeste | 公式PlayStation Store 日本
https://store.playstation.com/ja-jp/product/JP0215-CUSA17335_00-CELESTEJPCELESTE


Celeste を購入 - Microsoft Store ja-JP
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/celeste/bwmql2rpwbhb

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in 動画,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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