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中年でみじめさがピークに達する「幸福のUカーブ」とは?

by geralt

人生で最も幸福度が低くみじめさを感じやすい年齢は平均して47歳であることが、先進国37カ国と開発途上国95カ国の計132カ国を対象とした大規模な調査で示されました。細かくいうと、先進国の場合は47.2歳、開発途上国の場合は48.2歳だそうです。年齢・性別・配偶者の有無・労働状況などを考慮しても、人生で感じる幸福度には「Uカーブ」が存在するとのことで、しかも驚くべきことに、このUカーブは人間以外でも確認されています。

Is Happiness U-shaped Everywhere? Age and Subjective Well-being in 132 Countries
https://www.nber.org/papers/w26641

Middle-age misery peaks at 47 years of age, study says | CTV News
https://www.ctvnews.ca/mobile/health/middle-age-misery-peaks-at-47-years-of-age-study-says-1.4768198

研究を率いた経済学者のデイビッド・ブランチフラワー氏によると、研究では痛み・恐怖・絶望・孤独・ストレスといった15種類の「不幸の尺度」を用いて調査を行ったとこのこと。その結果、先進国・開発途上国の両方において、ジェンダー・学歴・配偶者の有無・子どもの有無・労働状況などを考慮しても、47歳でみじめさがピークに達するという「幸福のUカーブ」の存在が確認されました。「幸福の曲線はどこにでも存在します」とブランチフラワー氏は述べています。

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さらに驚くべきなのは、オランウータンやチンパンジーを含む508匹の類人猿を対象に「幸福度」を調べた2012年の研究でも、中年の時期に幸福度が最低値を記録するという同様のUカーブが見られたということ。

「この結果は、ウェルビーイングの曲線は人間特有のものではなく、人類や社会といった側面から説明できる可能性を示唆しています。もとをたどれば私たちが類人猿と共有する生物学に部分的に起源しているのかもしれません」とブランチフラワー氏は述べました。

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一方で、子どもが家を出たり、キャリアの壁にぶち当たったりといった特定のプレッシャーは、確実に中年期の幸福に影響することも研究者は認めています。25歳で野望を抱き、35歳でそれに苦心し、45歳で限界を感じた時には何か他のものを見つける必要があるとのこと。

そして、「ピークに達した後、人生はよくなる」ということも重要な事実です。

「あなたが中年の危機にある時、多くの人も同様であること理解してください。そして、一人にならず、近所の人と食事したり、家族と一緒に過ごしてしゃべったり、助けを受け入れたりしてください。最終的には状況はよくなるはずです」とブランチフラワー氏は述べました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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