Google Chrome 78安定版リリース、CSS変数へのフォールバック機能や新たな実験の仕組みなどを搭載
ウェブブラウザ「Google Chrome」の最新安定版であるバージョン78.0.3904.70がリリースされました。CSSやServiceWorkerの機能がアップデートされたほか、将来的にGoogle Chromeに搭載する予定の機能を試用するための仕組みが搭載されています。
New in Chrome 78 | Web | Google Developers
https://developers.google.com/web/updates/2019/10/nic78
New in Chrome 78: New origin trials, CSS Properties and Values API, and fresher service workers! - YouTube
◆CSSの変数にフォールバック機能が追加
以前より、「--変数名」「var(変数名)」記法を利用してCSSで変数を利用可能でしたが、変数名が衝突して上書きされてしまう可能性や、不正な値が設定された時に無視されてしまうなどの問題がありました。
Chrome 78では「window.CSS.registerProperty」が導入され、値が不正なものだった場合に設定される値を選択できるようになりました。「name」の変数において、設定されている値が「syntax」の構文で評価した際にエラーになる場合は代わりに「initialValue」の値が適用されます。また、このプロパティは同じ変数に対して複数回登録しようとするとエラーが発生するようになっています。
◆ServiceWorkerの更新フローが他のブラウザと同様に
ServiceWorkerはウェブページをアプリのように使用できるPWAなどで利用されている技術です。ServiceWorker内でインポートしているスクリプトを更新した場合、これまではURLを変更しなければブラウザに更新を伝えることができませんでした。
Chrome 78からはServiceWorkerが更新された場合にはそのServiceWorker内でインポートされているスクリプトの更新がチェックされるようになります。これはSafariやFirefoxと同様の動作となっています。
◆新たな実験の仕組みが登場
Googleに申請することで、今後登場する予定の機能を自分のサービスに組み込んで提供できるようになりました。ユーザーがChromeの実験フラグを立てずに新しい機能を利用できます。
記事作成時点では、SMS受信APIやローカルのファイルへのアクセスなど21個の実験が登録可能な状態となっています。
このほか、Chrome 78には37個のセキュリティバグフィックスが含まれています。
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