「プレゼンが大の苦手」「ストレスでしかない」という人が苦手を克服するために押さえるべきポイントとは?
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プレゼンテーションが大の苦手で、過去二度のプレゼンテーションで盛大な失敗をやらかしたという博士研究員のMathilde Hisさんは、試行錯誤を繰り返すことで苦手を克服することができました。人前で話すことが苦手な人に向けて、Hisさんは、プレゼンテーションを成功させるためのポイントをまとめています。
Stand out as a speaker | Science
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Hisさんが行った初めてのプレゼンテーションは、博士課程一年目で教授陣に対して行ったもの。しかし、この時の発表は内容が多すぎて最後が急ぎ足になってしまい、結局研究の資金を得ることができませんでした。二度目は自身が手がけるプロジェクトについて教授たちの前で発表を行った時でしたが、緊張で声が震えてしまい、「今にも泣き出すかと思った」という印象を与えてしまったそうです。
この経験を受けて「リラックスして話す」という練習を重ねたHisさんは、最終的に「時間内に」「落ち着いて話す」ことができるようになったそうです。しかし、ある別の機会に一般人を前に講演した時、自分は落ち着いて話せているものの、聴衆には何も伝わっていないことに気づいたそうです。
「情報を浴びせるだけではだめなのだ」と考えたHisさんは人にアドバイスを求め、スライドに写真やアニメーションを加え、テキストを取り除き、台本を書き、リハーサルを重ねました。
この努力が実り、その後はHisさんがプレゼンを行うと、聴衆は目に見えて理解を示したそうです。聴衆からの質問を受けた時に、Hisさんは彼らがプレゼンテーションから何かを得たことを理解したと述べています。
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2019年時点のHisさんは、プレゼンテーションを行うことに多少のストレスを感じるものの、人前で話す機会を歓迎するようになりました。そんなHisさんがプレゼンテーションのポイントとして示しているのが、以下の4点です。
◆1:情報を収集、整理、要約する
聴衆の意識を常にプレゼンテーションに向けさせるため、プレゼンテーションを最も大切な主要メッセージに集中させることが重要です。一枚一枚のスライドや、一つ一つの言葉を、メッセージを伝えるために慎重に選ぶ必要があります。また、質問や議論のためのスライドを用意しておくことも大切です。
by Bernd Klutsch
◆2:「書く」のではなく「見せる」
言うべきことが全てスライドに書いてあると、プレゼンテーションを行う人は安心しますが、聴衆のためにはなりません。人々が好むのは、物語を聞くこと、そしてグラフや写真から興味深い発見をすることです。スライドに書くべきこととそうでないことをしっかりと見分け、文字で埋め尽くさないように心掛けるべきだとのこと。
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◆3:準備すること
自分の研究についての物語を語るのには準備が必要です。「視覚的な要素を慎重にデザインし、スピーチの練習を行いましょう」とHisさんは述べています。リハーサルの聞き手となってくれる友人を見つけることができたら、プレゼンテーションのうち、どこが伝わりやすく、どこが悪い点かを見てもらうのも1つの方法。準備を入念に行うことで、時間内にプレゼンテーションを行うことが可能になり、ストレスを減らす助けにもなります。
by Austin Distel
◆4:他人から学ぶが、あくまで自分のやり方で行う
自分のやり方を向上させるためであれば好きなプレゼンテーションからインスピレーションを得たり、自信を得るために新しいアプローチを試みるのはとてもよいとのこと。ただし、新しいことを始める時は同僚や上司にフィードバックを求めることが重要になります。
by Aaron Burden
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