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「パトレイバー30周年突破記念展」後藤隊長役・大林隆介さん&シバシゲオ役・千葉繁さんトークイベントレポート


「機動警察パトレイバー」の30周年“突破”を記念した展示イベントが2019年8月7日(水)から大阪のアジア太平洋トレードセンター(ATC)で開催されています。3連休の中日となった8月11日(日)には、作中で特車二課第二小隊の後藤喜一隊長を演じた大林隆介さんと、特車二課整備班主任のシバシゲオを演じた千葉繁さんをゲストに招いてのトークイベントが実施されました。

30th HEADGEAR EXHIBITION featuring OVA -PATLABOR THE MOVIE in 大阪 : 大阪南港ATC
http://www.atc-co.com/event/001773/

「機動警察パトレイバー」公式(@patlabor0810)さん | Twitter
https://twitter.com/patlabor0810

イベントの司会進行は1/1リボルバーカノンの造形作家でもある川端英揮さんが担当。会場には、遠くは台湾からという方も含めた約200名が詰めかけました。


後藤喜一役、シバシゲオ役ともにオーディションはなく、千葉さんの場合、収録スタジオに行って台本をもらって「機動警察パトレイバー」という作品の「シバシゲオ」という役であることを知ったそうで、最初にキャストみんなで試写を見たときには「これ、俺だ!」と驚いたとのこと。

一方、大林さんは当時、アニメの仕事を積極的に取る事務所ではなかったのですが、ある日「ロボットものの隊長役が来ています」と知らされたのがこの後藤隊長役だったそうです。「ロボットものの隊長」ということで、先入観から「キリッとした人物でいい声を出すのだろう」と思っていた大林さんですが、いざ絵を見てみると「カエルが死んだみたいな目をした男の役」で、「どうしよう」と参ってしまったそうです。


その大林さんが演じた後藤隊長は、あまり感情を強く押し出さず、淡々・しみじみとしゃべるキャラクター。「血管がぶち切れるぐらい騒いでいた」という千葉さんは、「ほとんど声帯を使っていない、このエネルギーの差!」と、大林さんをうらやましく思っていたとのこと。


アフレコについてのエピソードでは、大林さんが「機動警察パトレイバー 2 the Movie」のサウンドリミックスでの再アフレコ時に、自分で一度演じた内容だったのにも関わらず、セリフが絵とまったく合わず苦戦したと明かしてくれました。一方、OVA新シリーズ第12話「二人の軽井沢」ではアフレコではなく、プレスコで先にセリフを録ったそうです。

千葉さんからは2014年から2015年にかけて展開された実写版「THE NEXT GENERATION パトレイバー」の話題も。この作品には後藤隊長は姿を見せませんが、シバシゲオは整備班の二代目班長として活躍。役も、アニメ版に続いて千葉さん自身が演じており、「そこが押井守って人はすごい」と評しました。

この話題を受けて「押井さんってどんな人?」と質問を振られた千葉さんは「40年近く付き合っていますが、いまだにわかんない人ですね」と返答。押井監督からは突然「面白いこと考えてるんだけど、どうかな」と電話があり「スケジュールが合えばOKですよ」と応えるとやがて製作会社から正式にオファーがあって仕事をする、ということがある一方で、仕事以外で一緒に飲みに行ったりごはんに行ったりはしないため、仕事が終わると10年ぐらい平気で会わないこともあるそうです。


一方、同じ質問を振られた大林さんは「全然知らない!」とあっさり答えて会場の笑いを誘っていました。不仲ということではなく、あいさつやおしゃべりはするし一緒にトークイベントに出ることもあるものの、深く知っているわけではない、ということでした。

イベント終盤には「セリフを言ってもらうコーナー」が設けられ、大林さんに「しのぶさぁん……」とつぶやいてもらったり「だからさ、みんなで幸せになろうよ」と言ってもらったり、千葉さんに叫びを上げてもらったりで大いに盛り上がりました。

これは最後にジャンケン大会でプレゼントされたTシャツ


大林さんはジャンケンが強く初戦は一撃で多くの人をダウンさせていました。


30周年を“突破”したパトレイバーは、新プロジェクト「PATLABOR EZY」も進行中でまだまだ現役の作品。ぜひこの機に記念展で過去作品の原画や各種展示を見てみてください。

トレードセンター前駅からATCに入ったところにある、大きなメインビジュアル。


会場であるウミエールキューブの前には入場待ちの行列ができていました。


チケットは12日までが先ほどのメインビジュアルを使ったもので、13日からは橘田幸雄さんのイラストのものに切り替わっています。


会場の原画類は撮影禁止ですが、一部に撮影OKアイテムがあります。これはパトレイバーの日(8月10日)を祝うケーキとAV-98イングラム。


劇場版1作目に登場した「方舟」ジオラマ


同じく劇場版1作目、方舟でのイングラムvs零式。


作品ごとに細かく異なる野明の制服とヘッドギア


ホテル「シンデレラ」202号室の鍵は、OVAの1エピソード「2人の軽井沢」に登場。


足に「666」のタグをつけたカラス。これも劇場版1作目より。


巨大なリボルバーカノンは1/1サイズ。


操縦席も再現されていました。


これであの巨体を動かしているわけです。


「30th HEADGEAR EXHIBITION featuring OVA -PATLABOR THE MOVIE in 大阪 」は2019年8月19日(月)までの開催です。

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in 取材,   映画,   マンガ,   アニメ, Posted by logc_nt

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