不倫をする人は職業上の不正行為をしやすいことが明らかに

by janeb13

不倫は社会通念上許されない行為として多くの人が嫌悪感を持っていますが、芸能人やスポーツ選手の不倫が発覚したというニュースが報じられることは多く、不倫が原因で離婚するカップルも絶えません。テキサス大学のビジネススクールであるマコームズ・スクール・オブ・ビジネスの研究者らは、「不倫をする人は職業上の不正に手を染めやすい」ことを研究で明らかにしました。

Personal infidelity and professional conduct in 4 settings | PNAS
https://www.pnas.org/content/early/2019/07/29/1905329116

Marital infidelity and professional misconduct linked, study shows
https://phys.org/news/2019-07-marital-infidelity-professional-misconduct-linked.html

2015年、「人生一度。不倫をしましょう」というスローガンを掲げて運営されていた既婚者向け出会い系サイト、「アシュレイ・マディソン」のサイトがハッキングされ、大量の個人情報が流出するという事件が発生しました。さらに、登録者の氏名や住所といった個人情報が公開されてしまっただけでなく、登録されていた女性ユーザーの多くが「サクラ」だったことも判明しています。研究チームはこのアシュレイ・マディソンから流出したデータを、今回の研究に用いています。

世界最大級の既婚者向け不倫SNSから流出した大量の個人情報がネットで公開か - GIGAZINE

研究チームは市民警察データプロジェクト(CPDP)内で苦情が寄せられたシカゴの警察官データ、金融取引の監視・保護を行う非営利組織FINRAの不正を行った財務顧問データ、証券取引委員会の訴訟で被告になった人々のデータ、さまざまな企業に関するデータベースであるEXECUCOMPのデータから、不正に関連した人々を抽出。今回の研究では、合計で1万1235人もの人々が研究対象となりました。

これらの人々をアシュレイ・マディソンから流出したデータと照合し、不正に関連した警察官、企業の財務顧問および上級幹部、ホワイトカラーの労働者といった人々がどれほど不倫サイトに登録していたのかを研究チームは調査しました。さらに、不正に手を染めていた人々のグループと同じ年齢、性別、経歴を持つ集団においても、同様にアシュレイ・マディソンから流出したデータと照合を行ったとのこと。

その結果、不正に関連した人々はそうでない人々よりもアシュレイ・マディソンに登録する可能性が非常に高いことが判明。この傾向はその他の文化的な変数を考慮した後でも変わらなかったそうです。

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研究チームのサミュエル・クルーガー准教授は、「今回の研究は個人的な不倫と職業上の不正との間に相関があるかどうかを示した最初のものです」「私たちは強い相関を見いだしており、不倫の有無は職業上の行為について予測するために有益です」とコメント。

今回の結果はあくまでも不倫と不正行為の相関を示しただけですが、「職場における性的不正を排除することで、職場での詐欺的行為を減少させることができる」という考えを支持するものです。クルーガー氏は、「職場から性的な不正行為を排除すると、企業文化をより倫理的なものにできるかもしれません」と述べました。

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