「絵文字はどれだけ日常に浸透したか？」がわかる「絵文字トレンドレポート2019」をAdobeが発表

by Scott Beale

人の表情やハンドサイン、動物などを表わす絵文字は世界中で広く使われており、近年では文字コードの業界規格であるUnicodeにも、続々と新たな絵文字が追加されています。そんな絵文字をIllustratorやPhotoshopなどでサポートしているAdobeは、2019年7月17日の「World Emoji Day(世界絵文字デー)」に合わせて「Emoji Trend Report 2019(絵文字トレンドレポート2019)」を発表しました。レポートではアメリカに住む1000人を対象にアンケート調査を行っており、人々の生活の中に絵文字がどれほど浸透しているのかがよくわかります。

Emoji Trend Report 2019
https://www.slideshare.net/adobe/adobe-emoji-trend-report-2019/1

The Cultural Phenomenon of Emoji | Adobe Blog
https://theblog.adobe.com/the-cultural-phenomenon-of-emoji/

Adobeは今回のレポートを作成するにあたり、アメリカに住み絵文字を頻繁に使う1000人に対して10分間のオンラインアンケートを行いました。調査期間は2019年の5月8日～15日で、回答者は16歳～73歳の人々だったとのこと。

回答者らに絵文字を使う理由について尋ねたところ、62％の人々が「会話をより楽しくしたいから」と回答。また、42％の人々が「絵文字を使うと単に文字だけを打ち込むよりも自分の考えや気持ちを伝えられるから」と回答し、中でも2000年以降に生まれたジェネレーションZ世代では、58％が絵文字の方が文字よりも自分の気持ちをうまく伝えられると考えていることが判明しました。

また、絵文字ユーザーのうち93％が「会話のムードを明るくするために絵文字を使っている」と回答し、91％が「会話相手への支援を表わすために絵文字を使っている」と答えました。

Adobeは好きな絵文字についても尋ねており、好きな絵文字ランキング1位が泣き笑い顔の絵文字、2位がハート型の絵文字、3位がハートを飛ばす顔の絵文字となっています。

ユーザーが考える絵文字の利点について、94％が「絵文字は言語の壁を越えてコミュニケーションできる」、90％が「少ない数の絵文字で即座に考えやアイデアを共有できる」と答えたほか、81％の人々は「絵文字を使っている人はフレンドリーで親しみやすく感じられる」と答えました。

さらにAdobeが興味深く思った点として、絵文字ユーザーの65％が「電話で話すよりも絵文字を使って感情を表わす方が快適だ」と感じていることも判明。特にジェネレーションZ世代では、83％が電話よりも絵文字を好むとのこと。

また、78％の回答者が「絵文字は多くの人にとって使いやすくなるように努力し続けるべき」と答え……

73％の人々がより自分のアイデンティティを絵文字に反映するカスタマイズを望んでいるそうです。

人々が求めるオプションはヘアスタイルや髪色、表情などのアニメーション、アクセサリー、目の色、肌の色、体型、服の色など、多岐に渡ります。

「仕事のやり取りに絵文字を使うなんてあり得ない！」と感じる人もいるかもしれませんが、Adobeの調査によると実に61％のユーザーが「仕事中に絵文字を使う」と回答。

また、仕事中に絵文字を使われた78％が相手に好ましさなどのポジティブな感情を抱き、74％が「ポジティブなニュースやフィードバックをより誠実にする」と感じる模様。絵文字の人気は高まり続けており、日常や仕事などの場でのコミュニケーションにも絵文字が浸透しつつあることがわかります。

さらに絵文字は顧客に向けたメールやテキストメッセージにおいても有効であり、過半数のユーザーは「メールの件名に絵文字が含まれていると、メールを開封しやすくなる」と回答しています。

回答者のうち65％が「絵文字は今後5年間でさらに発展すると思う」と答えており、今後も絵文字はさらに使いやすく、社会的に広く受け入れられていくだろうとAdobeは述べました。