70機のAmazon専用ジェット機が世界の空を飛び交うことに
by Nathan Coats
Amazonが商用ジェット機であるボーイング737-800型機15機を新たに調達し、自社の空輸ネットワーク「Amazon Air」に追加すると発表しました。これにより、既存のものと合わせて70機ものAmazon専用ジェット機が空を飛び交うこととなります。
Continued Growth for Amazon’s Air Network to Expand Prime Fast, Free Shipping for Customers – Adding Fifteen Boeing 737-800 Converted Freighter Aircraft to Fleet | Amazon.com, Inc. - Press Room
https://press.aboutamazon.com/news-releases/news-release-details/continued-growth-amazons-air-network-expand-prime-fast-free
Amazon expands air cargo fleet with 15 more planes, will have 70 planes by 2021 | TechCrunch
https://techcrunch.com/2019/06/18/amazon-expands-air-cargo-fleet-with-15-more-planes-will-have-70-planes-by-2021/
Amazon leases 15 more Boeing planes to expand air cargo network by 28% | VentureBeat
https://venturebeat.com/2019/06/18/amazon-leases-15-more-boeing-planes-to-expand-air-cargo-network-by-28/
「Amazon Air」はAmazonが保有している航空ブランドで、航空機とドローンを駆使して荷物を配達する「Prime Air」からスピンアウトした貨物輸送専用の空輸ネットワークです。その「Amazon Air」に新たに15機のボーイング737-800型機を追加する計画が、Amazonの自社ブログへの投稿から明らかになりました。新規に追加する航空機は、ゼネラル・エレクトリック傘下の商業航空機ファイナンス会社であるGEキャピタル・アビエーション・サービスからリースで調達される予定だとのことです。
Amazonはかねてから航空輸送網の拡充に取り組んでおり、2018年末には運用する航空機を既存の40機から50機に増発する計画を発表していたほか、2019年1月にはこれに加えて新たに5機の航空機を追加するとしていました。Amazonのワールドワイドオペレーション担当シニアバイスプレジデントであるデイブ・クラーク氏は「今回発表した15機の追加分も含め、Amazon Airは2021年までに合計70機のAmazon専用貨物機を運用する計画です」と述べています。
by Nathan Coats
Amazonがサプライチェーンの強化を急ぐ背景には、アメリカの大手物流サービスFedExとの提携縮小があると見られています。FedExは2019年6月7日に「FedEx Expressは今後、Amazonとの契約更新を見合わせる」との声明を発表していました。その一方で、eコマース市場の急成長に伴う航空輸送の需要は爆発的な増加を続けており、これに対応すべくAmazonは他社サービスに頼らない輸送網の構築を急ぐ姿勢を強めています。
拡大の一途をたどる航空輸送ですが、課題も散見されます。2019年2月にはAmazon専用貨物便であるボーイング767型機が墜落し、3人の乗組員全員が死亡する事故が発生しています。
Amazon専用貨物便がアメリカ・テキサス州で墜落、乗組員3人のうち2人の死亡を確認 - GIGAZINE
また、Amazonが今後追加する予定の機種に含まれるかは不明ながら、ボーイング737型機の後継モデルである「ボーイング 737 MAX 8」は2018年10月と2019年3月に相次いで墜落する事故を起こしています。
「ボーイング737 MAX 8」で5カ月の間に2度発生した墜落事故の類似点 - GIGAZINE
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