取材

ホール丸ごと使った過去最大のVTuberイベント「VTuber Fes Japan 2019」がニコニコ超会議2019で開催、バーチャルづくしの現地はこんな感じ


バーチャルな存在がYouTubeで配信を行うことから「バーチャルYouTuber(VTuber)」と呼ばれるコンテンツですが、ニコニコでも人気VTuberが集まった人狼ゲームカラオケ、年末に放送されたバーチャル大晦日など、VTuberブームとは密接に結び付いています。超会議2018でも何人かのVTuberが登場しましたが、ニコニコ超会議2019ではそれを大きく越えて、1ホール丸ごとVTuberのためのブースが集まった過去に例がないほど大規模なVTuberイベント「VTuber Fes Japan 2019」が開催されました。

VTuber Fes Japan 2019 | ニコニコ超会議2019 公式サイト
https://chokaigi.jp/2019/booth/vtuber_fes.html

「VTuber Fes Japan 2019」のホールは、超会議2019の一番端に位置していました。


入口のバルーンの下には、ファンから出演者に送られたフラスタがかざられていました。


27日、28日ともに「バーチャルさんがいっぱい スペシャルバーチャライブ」に登場する電脳少女シロさんと、シロさんの妹分・アイドル部のメンバーで27日に出演する木曽あずきさん。


同じくアイドル部から「バーチャルさんがいっぱい スペシャルバーチャライブ」に出演する八重沢なとりさんと猫乃木もちさんへ、応援の花束が贈られています。


フラスタには応援のうちわと一緒に、シロさんのファン「シロ組さん」も添えられています。


もうひとつ、28日にライブに登場する名取さなさん宛に、「せんせえ」ことファン一同からフラスタが送られていました。


ホールに入ってすぐ、ほぼ等身大のVTuberと並んで写真を撮影出来るフォトスポットも設置してありました。


◆バーチャルカラオケ
簡単にバーチャルな体を動かせる「バーチャルキャスト」を使ったバーチャルカラオケ体験会が、JOYSOUND協力のもと開催されていました。


歌っている姿や歌声はブース正面の巨大なモニターや生放送で公開されているため、普通なら大勢の前で堂々と歌うのは恥ずかしいもの。しかし、肉体を捨ててバーチャルの姿に身を委ねれば、胸を張って気持ち良く歌い上げることができそうです。


順番が来たらブース前のリモコンで曲を選択し、カラオケルームに入ります。


ルームの中はこんな感じ。VRデバイスVIVEとピンマイクを装着するだけで、誰でも簡単にバーチャルカラオケデビューできます。


キャラクターはかわいい女の子からヒーローのような姿まで、9種類から選ぶことができるようになっていました。


◆会える! 話せる! VTuberおしゃべりフェス in 超会議
昨今のアイドルはテレビの向こうの存在ではなく「会いに行ける」ことをウリにしている場合も多いですが、VTuberはモニターの向こう側にいる相手と会いに行くことができます。直接向かい合って話ができるVTuberおしゃべりフェスでは、かなりの行列ができていました。


高性能?ロボットのロボ子さんや、多数のライバーが所属するにじさんじは特に人気で、常に長蛇の列ができていました。


至近距離なのはもちろん、普段の配信とは違い自分だけに向けられた言葉を聞けるのも、こちらの言葉を直接伝えられるのも、とても貴重な機会のはず。


27日、28日のタイムスケジュールは以下のように発表されていました。


◆AI化したVTuberと会話できる「VTuberなりきりAI計画」
コンビで活躍する田中ヒメさん・鈴木ヒナさんの2人をAI化するという謎のプロジェクト「ヒメヒナ電子分体研究所」では、ヒメヒナAIと会話を楽しむ事ができるようになっていました。


田中ヒメさん(左)と鈴木ヒナさん(右)が元気に動き回っていますが、こちらはおしゃべりフェスと違って直接対面しているわけではありません。


キーボードに文字を打ち込んで話しかけると……


ヒメヒナAIが応えてくれます。


「AIはオリジナルへと収束するのか、それとも独自の個体へと進化するのか?」ということで、ここでの会話も研究に役立つかもしれないとのこと。


◆ドワンゴのオリジナルIPブランド「ⅡⅤ」ブース
「オリジナルIP創出のためなら何でもやる」「面白ければ何でも作る」をモットーにしたドワンゴのオリジナルブランドIIV (TWO FIVE)は、「歌ってみた」などの動画を公開するVTuberアメノセイさんを手掛けるほか、サントリーの公式VTuber・燦鳥(さんとり)ノムさんのデザインや運用に携わっています。


アメノセイさんと燦鳥ノムさんのフォトスポット。


アメノセイさんは記憶喪失により性別も年齢も不明らしく、ファンシーながらも中性的な衣装に身を包んでいました。


対するノムさんは120歳という年齢を感じさせない抜群のプロポーションでポーズを決めています。


アメノセイさんのもとには「矢文」という名の質問や指令が届くことにちなんで、豪華賞品をゲットできる「アメノセイの矢文ゲーム」も開催されていました。


また、豪華すぎるクリエイターたちが「アメノセイの過去」をイメージして書(描)き下ろした小説・イラスト・楽曲を発表する「ⅡⅤクリエイターアワード」を記念して、「キノの旅」の時雨沢恵一さん、「ロウきゅーぶ!」の蒼山サグさんが登壇し、「吉永さん家のガーゴイル」の田口仙年堂さんと「しにがみのバラッド。」のハセガワケイスケさんがバーチャルの肉体で登場し、三雲岳斗さん、菊地俊彦さん、藤原祐さん、成田良悟さん、原雷火さんがチャットで参加するという豪華すぎるトークショーが27日に行われ、9人の作家それぞれの考え方や仕事の仕方など貴重なトークを聞くことができました。


時雨沢恵一・蒼山サグ・成田良悟など超豪華作家陣が現実とバーチャルの壁を超えてニコニコ超会議2019に集まった「超IIVブース」トークショー - GIGAZINE


IRIAM超バーチャル握手会
たかだかとそびえ立つ塔とカラフルな装飾が目立っていたのは、バーチャルライブ配信アプリIRIAM(イリアム)のブース。ここでは、「バーチャルライバーと"ガチ恋距離"で会話できる」ことがウリのIRIAMを用いて、より密接にやり取りができる「バーチャル握手会」が開催されていました。


ブースの壁には、総勢87名もいるという配信者たちがズラリ。


個別に区切られたブースには、小さな画面でライバーが待ち受けています。


ただ会話ができるだけではなく、タッチして「なでなで」できるようになっていました。IRIAMはこの日のために、専用アプリ「iRIAM-Phone」を独自開発したそうです。


茨ひよりブース
国内初の自治体公認VTuber・茨ひよりさんのブースも設置されていました。茨城県が運営するインターネット動画サイト「いばキラTV」の公式アナウンサーとして登場した茨ひよりさんが、茨城県をプロモーションしたりファンと交流したりしていました。


ブースでは、過去にアップした動画を紹介していたほか……


さまざまな衣装の茨ひよりさんと写真撮影ができるフォトスポットが設置されていました。


そのほか、直接質疑応答ができる生放送や、ぷよぷよでゲーム対決なども行われました。


◆テレビ東京
VTuberをメインに扱ったテレビ番組はいくつかの局で放送されていますが、最も力を入れているのがテレビ東京です。


2019年4月から放送しているVTuber出演で描かれるテレビドラマ「四月一日さん家の」のフォトスポット。ゆるい日常を織り成す3姉妹と写真撮影ができます。


超会議2019の2日目となる28日には、「四月一日さん家の」ステージイベントや生放送企画も行われました。

VTuberが出演するテレビドラマ「四月一日さん家の」のステージイベントや生配信がニコニコ超会議2019に登場 - GIGAZINE


その隣にいたのは、テレビ東京の番組企画から誕生したVTuber・七瀬大空(ななせたく)さん。


テレビ東京のアナウンサー相内優香さんや、相内さんがバーチャル化したバーチャルアナウンサー・相内ユウカさんがたびたびブースに登場し、ゲストを招いたお悩み相談や、ブースを訪れた人との質疑応答なども開催。


また、中京テレビで活躍するあいち観光バーチャルサポーター・キミノミヤさんと直接やりとりできるエリアもありました。


テレビ東京はこれからもVTuberに力を入れていくとのことで、ファンに向けて「オススメのVTuberを教えて下さい!」というホワイトボードも設置され、思い思いに書き込まれていました。


◆VTuber Special Stage
「VTuber Fes Japan 2019」の最大の目玉は、45組ものVTuberたちが登場しさまざまな企画を繰り広げるステージイベント「VTuber Special Stage」。イベント前の会場の様子はこんな感じ。


ステージを飾る「VTuber Fes Japan 2019」のロゴ。


ステージはまず、左からニッポン放送の吉田尚記さんがバーチャルアナウンサーに変身した一翔剣(いっしょう けん)さん、甲賀流忍者ぽんぽこさん、猫宮ひなたさん、双子VTuber・おめがシスターズおめがレイさん、おめがリオさんが登壇。トークステージで会場を暖めました。


そのほか、ゴリラという異色のコンビが登場したスペシャルカラオケステージや、人気VTuberが何組も登場するトークステージなど、会場を常に明るく盛り上げました。


ステージではVTuberアニメ「バーチャルさんはみている」を記念したスペシャルライブ「バーチャルさんがいっぱい スペシャルバーチャライブ」も開催。代わる代わる登場するVTuberたちが2日間で45曲以上歌い上げ、息をつく暇もないほど盛り上がりっぱなしでした。

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◆VTuberは他のホールにも
VTuber専用のホールが用意された超会議2019ですが、「VTuber Fes Japan 2019」のホール以外でもVTuberが参加したイベントと出会うことができました。ビリビリのブースでは、VTuber事務所ホロライブ白上フブキさんと夏色まつりさんのスペシャル生配信に遭遇。


トークあり歌あり踊りありと、会場の人だかりもコメントの密度もかなり高く盛り上がっていました。



NTTの日本電信電話ミカカランドに併設されたステージ「スタジオミカカ」には、2日間通しておめがシスターズが登場。


おめがシスターズのオリジナルソング「シンクロニティ」も初めて生で披露され、ブースのクライマックスを盛り上げました。

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in 取材,   ソフトウェア,   ネットサービス, Posted by log1e_dh

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