カーシェアアプリ経由で100台以上の自動車が盗み出される
ドイツの自動車メーカーであるダイムラーが展開するカーシェアリングサービスの「car2go」が、アメリカ・シカゴで自社プラットフォームの自動車100台を盗み出され、業務を一時停止せざるを得なくなってしまったと報じられています。
Thieves reportedly used Car2Go to steal 100 cars in Chicago
https://mashable.com/article/thieves-use-car2go-to-steal-100-cars/
カーシェアリングサービスのcar2goは、専用アプリを用いて手軽に自動車をレンタルできます。このアプリを不正に利用したアタッカーが、car2goのレンタカーをなんと100台も盗んでいったと報じられています。詳細は明らかになっていませんが、自動車窃盗犯は記事作成時点でも逃走中とのことです。
最初にcar2goが自動車を盗まれたと報じたのは、CBS ChicagoのレポーターであるBrad Edwards氏。同氏は「car2goアプリがシカゴでハッキングされました。メルセデスベンツのハイクラスの自動車100台近くが、紛失もしくは窃盗されました。そして窃盗された自動車の多くが犯罪に使用されています」とツイートしています。
Breaking: “Car 2 Go” app “hacked” in Chicago. As many as 100 Mercedes / high-end cars missing / stolen. Many being used to commit crimes. > 12 people in custody so far. Per sources. Developing. @cbschicago
— Brad Edwards (@tvbrad) 2019年4月17日
car2goの広報担当者は、「この件については調査中ですが、今現在確認できているのは、『ハッキングはなかった』ということだけです」とコメントしており、ハッキングにより自動車が盗まれたわけではないと主張しています。加えて、「これはシカゴに限定された犯罪例で、我々は現在法執行機関と協力しています。我々のユーザーの個人情報や機密情報はいずれも危険にさらされていません」とも述べています。なお、広報担当者はハッキング被害にあったことを否定していますが、100台の自動車が盗み出されたことを認めています。
car2goはシカゴ警察に事件について問い合わせたそうですが、返答は得られなかったそうです。しかし、Edwards氏が警察からの声明をツイートしています。
声明には「シカゴ警察署は、レンタカー会社の自動車の一部がアプリ経由でだまし取られた、もしくは詐欺的な方法で盗み出された可能性があると警告しています。会社から提供された情報を基に、複数台の(盗み出された)自動車が見つかっています。そして、関係者が事情聴取されています」と記されています。
NOW: Update on car2go hack in Chicago. I’m told dozens arrested. Dozens of “hot cars” still missing per my popo. @cbschicago
— Brad Edwards (@tvbrad) 2019年4月17日
CPD Statement: pic.twitter.com/a1WZBxwPz6
海外メディアのMashableはcar2goにどういった車種が盗み出されたのか質問したとのことですが、詳細は得られていないそうです。
なお、car2goの親会社であるSHARE NOWは、「すべての自動車を回収すべく、シカゴ警察署と密接に協力して捜査を進めています」と述べており、できるだけ早くサービスを再開させると約束しています。
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