世界で4番目に幸せな国「バヌアツ共和国」には人喰いの村がある?ウワサの真偽を確かめてきた【インターリンク ドメイン島巡り 第9回「.vu」】
時には片道40時間をかけてツバルまでも訪れてしまうなどとんでもない企画「ドメイン島巡り」を敢行するインターリンクは島のドメイン約50種類に焦点をあて、インターネット上にはない現地ならではの情報を集めています。ドメイン島巡り第9回目となる今回の巡り先は、「.vu」のccTLDを割り当てられた「バヌアツ共和国」です。人間が人間の肉を食べる生活をしている村があるというウワサを聞き、その真偽を確かめに行ってきました。
ドメイン島巡り - 世界のドメイン1,000種類以上を取り扱うインターリンクが、「.cc」「.tv」「.sx」等、南太平洋やカリブ海などの「島のドメイン」約50種類に焦点をあて、実際にその島々に行き、島の魅力をレポートします。
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◆バヌアツ共和国はどこにあるのか?
バヌアツ共和国は、オーストラリアの東側にある南太平洋諸島の国の一つ。男子ならどうしても興味を持ってしまいそうな島「エロマンガ島」を含む83の島々で形成されています。通貨は「バツ(Vt、VUV)」。名前が似ていますが、タイ王国の通貨である「バーツ」とは全く関係がありません。美しい海や自然を満喫できるのに加えて、昔ながらの文化や慣習を知ることができる隠れリゾートとして人気があります。
目次
◆ラノ島にある人喰いの村に行ってみた
◆人間の肉の味と食べ方
◆バヌアツのスリリングなスポット
◆空港内にあるぼったくりのお店
◆世界で4番目に幸せな国「バヌアツ」の市民になる方法
◆バヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想
◆バヌアツいろいろまとめ
◆現地でのSIM購入方法&速度調査
◆ラノ島にある人喰いの村に行ってみた
人間が人間の肉を食べる行動や習慣は「カニバリズム」と呼ばれており、カニバリズムを題材とした作品や映画があまりにも多いのでWikipediaでまとめられているほどです。
そんなカニバリズムを行う村がラノ島にあるとのことなので、早速現地へ出発。まずはバヌアツの首都にあるエファテ島ポートビラ国際空港からマレクラ島ノーサップ空港へプロペラ機で向かいます。なお、Googleマップでは「ノーサップ空港」が「ノルシュオ空港」の名称で登録されています。
早速プロペラ機に乗り込みます。
定員約20人の小さい機体。
出発して1時間後、ノーサップ空港に到着しました。大雨が降ってしまった場合、ノーサップ空港への離着陸はできないそうです。
一見すると掘っ立て小屋が2つ並んでいるだけですが、れっきとした空港です。
職員のおじさんがリヤカーで荷物を運んでくれました。
少し時間があったので空港を散策していると、マレクラ島の観光マップを発見。赤丸で囲っているのが目的地であるラノ島です。
空港の裏手にはマーケットセンターがありますが、この時は何も売っていませんでした。
ノーサップ空港から車で約15分北上し、ラノ島の対岸に到着。ここからはボートに乗り換えてラノ島へ向かいます。
三途の川からのお迎えのようにボートがやってきました。
ボートをこいでくれるおじさんの顔が心なしか険しく感じるのは、カニバリズムを恐れているのか、別の原因なのか……。
ボートに揺られること約7分でラノ島に到着しました。ここからは、ガイドさんがアメルバティ族の村に連れて行ってくれます。
カニバリズムのウワサを知っているためか、木々がおどろおどろしく見えてしまいます。
ガイドさんに着いてしばらく歩いていくと石碑を発見。フランシスコ・ザビエルの記念碑とのことなので、あの日本に来た宣教師のザビエルだと思ってありがたく撮影。ザビエルといえばトンスラスタイルが有名ですが、「もしやこの島で食べられそうになってあの髪型になったのでは……?」と勘繰ってしまいました。しかし、帰国後に調べてみるとザビエルはバヌアツに行っていないことが判明。また、写真をよく見てみると落書きのような字にも見えます。
石碑からさらに先へと進んでいくと、アメルバティ族の村に到着。
第一村人を発見しました。洗濯機はないため、井戸から水を汲み、手で洗濯をしています。洗濯に使っている板が少し赤っぽく見えますが、血が染みついているわけではありません。
笑顔で出迎えてくれた村の子供たち。
更に村の奥に入っていき、「ナサラ」という祭壇があった場所に案内されました。
トーテムポールのようなオブジェが残っています。
さらに奥へ踏み込むと、広場に出ました。
ラノ島では昔、男性と女性が別々に生活していたそうで、以下の画像は男性が生活していた場所。
人間の頭蓋骨を発見。「食べられた人たちの頭蓋骨だけど触ってもいいよ」と勧められましたが、丁重にお断りしました。食人をする前日にナサラで儀式のダンスを踊り、当日の夜に人間の肉を食べ、食後15日間は、ここに滞在するという決まりがあったそうです。
ラノ島を含むマレクラ島では部族間の争いが絶えなかったため、捕らえられた敵の部族の体を「儀式」として食べていました。人間の肉を食べるのは「敵部族の力を取り込む」という目的だったようで、食料として食べられていたわけではありませんでした。
さらにアメルバティ族の村の奥深くへと進んでいきます。
道中にはパイプをくわえたトーテムポールの像がありました。
しばらく歩いていくと、歴代の首長を奉る場所に到着。首長は亡くなると、首だけを土の上に残し、立ったままの状態で土葬されるそうです。
そして、7日が経過すると首をはねて燃やし、その骨を祭壇に祭るとのこと。
ラノ島のカニバリズムの儀式は1960年代頃まで続いていましたが、現在この習慣はありません。約8割の人が農業を営み、主に地元のフルーツやココナッツ、タロやヤムの塊茎を食べて生活しています。観光で村に来ても食べられないので大丈夫です。アメルバティ族の人達も自分達の文化に誇りをもつ、フレンドリーな人々でした。
以下のムービーから、アメルバティ族の村の全景が確認できます。
人喰い族・アメルバティ族の村全景の素晴らしい眺め(バヌアツ ラノ島) - YouTube
今回の取材にあたっては、日本語での問い合わせにも対応している「サウスパシフィックツアーズ」にコーディネートをしてもらいました。ラノ島を観光したい場合は、ガイドさんから説明を受けながら観光することをオススメします。ただし、ガイドさんは日本語を話せません。
また、国内線ではよく出発時間変更が発生するため、「Important Information from Air Vanuatu」という件名のメールが搭乗前日までに届いた場合はすぐに確認すべき。今回の取材時も、夕方出発予定だった復路便が突然昼便に変更されてしまいました。
◆人間の肉の味と食べ方
人間の肉は日持ちしないため燻製にして食べることが多く、味は臭みのあるイノシシ肉と似て美味しくないので、貝や他の食材と一緒に食べていたとのこと。遺跡にも人の骨と共に、たくさんの貝殻が捨ててありました。
人間の肉を食べると、脳などの神経組織の構造に影響を及ぼすタンパク質「プリオン」が蓄積し、治療法がない致死的疾患にかかる可能性があります。パプアニューギニアのフォレ族は葬儀に際して遺体を食する習慣があり、「クールー病」が多発しました。牛肉、豚肉、鶏肉などのおいしいお肉があるので、リスクを冒してまで人間の肉を食べるメリットは何もなく、デメリットしかありません。
ちなみに日本のカニバリズムとしては、織田信長が浅井長政の頭蓋骨を杯にしてお酒を飲んだという説がありますが、「信長公記」によると、実際には「金箔を塗って頭蓋骨を皆に見せびらかしただけ」と言われています。また、「信長公記」には羽柴秀吉が鳥取城を兵糧攻めにした際、飢えと精神的疲労で、死体の人肉の奪いあいになったという記録も残っています。
◆バヌアツのスリリングなスポット
・バンジージャンプ発祥の地
バヌアツのペンテコスト島では、バンジージャンプの発祥ともなったランドダイビングが行われています。「バンジージャンプ=成人の儀式、度胸試し」だと思われがちですが、バヌアツではヤムイモの収穫を祝うために毎年4月~6月に行われています。
衝撃!命知らずの男たち!!バヌアツ バンジージャンプ vanuatu landdive - YouTube
・タンナ島のヤスール火山
ヤスール火山は世界で最も火口に近づける活火山として有名です。頂上まで行くと、爆発音と共に真っ赤な溶岩が吹き上がってくるのが見られます。「太陽が沈み始める17時30分から18時00分の間が最も美しい」と言われています。
バヌアツ共和国 タンナ島 ヤスール火山 火山弾がカメラから2mの至近距離に! Mount Yasur volcano, Tanna, Vanuatu 2m from my camera - YouTube
バヌアツには他にも活火山があり、2018年7月26日に発生したマナロ火山の噴火の際には、フィジー発日本着の飛行機便に遅延が発生しました。
◆空港内にあるぼったくりのお店
国際線の飛行機に乗る際、搭乗待合室にある一番奥の左側のお店には注意が必要。
店員の優しそうなおばさんが、商品を空港内の他店の倍の値段で売っています。「他店で160バツ(約160円)で売っている500mlのコーラ1缶が300バツ(約300円)」、「他店で200バツで売っている小袋のポテトチップスが400バツ(約400円)」など、注意せずに買ってしまうともったいないので、同じ空港内でも油断せずに、しっかり商品の値段をチェックしてから買うように心がけると無駄な出費をしなくてすみます。
◆世界で4番目に幸せな国「バヌアツ」の市民になる方法
イギリスのシンクタンク「ニューエコノミクス財団(NEF)ハッピープラネットインデックス」によると、「生活満足度」、「寿命」、「環境への配慮」の3項目の評価において、バヌアツは世界で4番目に幸せな国に選ばれています。また、バヌアツでは財政再建の一環として、名誉市民権の販売を行っています。販売額は16万5000ドル(約1815万円)と簡単に手を出せる価格ではありませんが、世界で4番目に幸せな国に永住できるなら高くはないのかも……?名誉市民権購入の詳細は以下のページから確認できます。
Citizenship - Vanuatu Information Centre
https://vic.vu/citizenship/
ちなみに、市民権はビットコインでも購入できると話題になりましたが、バヌアツ市民権のオフィスは否定しています。
バヌアツは市民権だけでなく、プライベートアイランドも販売しています。お金に余裕のある人は、東京で億ションを買うのではなく、バヌアツでプライベートアイランドを購入して老後をのんびりと過ごしても良いかもしれません。ただし、ほぼ無人島なので、まずは生活環境を整えるところから始める必要があります。
◆バヌアツのドメイン「.vu」でプライベートアイランド生活を妄想
手つかずの無人島を整備するのは大変ですが、プライベートアイランドに建てられたホテルやレンタルハウスで南国の島生活を満喫するのは簡単です。バヌアツの「.vu」ドメインを使ったホテルサイトや不動産サイトをネットサーフィンすると、期待が膨らみます。
Home, Hideaway Island Vanuatu, hideaway.com.vu | Hideaway Island Resort
https://www.hideaway.com.vu/
5 Star Luxury Vanuatu Accommodation and Resort | Villa 25
http://www.vanuatuaccommodation.vu/
16 degrees south Vanuatu Holiday House & Rental Accommodation
http://www.16degreessouth.vu/
Island Property | Vanuatu Real Estate, Houses for Sale and Rent, Land for Sale, Holiday Rentals, Commercial Properties
https://www.islandproperty.vu/
Waterfront Real Estate Vanuatu I Best Waterfront Porperties
https://www.waterfront.com.vu/
LJ Hooker Vanuatu - REAL ESTATE VANUATU, PROPERTIES FOR SALE, RENT, BUY, RENT, HOLIDAY RENT
http://www.ljhooker.vu/
「バヌアツは、南太平洋の島々の中でも治安が良い」と言われており、一年を通して穏やかな気候、美しい海と自然、治安の良さなど観光に適しているため、毎年大勢の日本人観光客が訪れています。また、バヌアツは観光目的で30日以内の滞在ならビザが不要なので、気軽に行くことができます。
◆バヌアツいろいろまとめ
・ラノ島で知り合ったフランス人男性
飲食店がないことを見こして、ペットボトルの中にクスクスを入れてきたそうです。
食べる際、ペットボトルを二つに輪切りにして、お皿替わりにしていました。こういったノウハウから旅行の玄人感がにじみ出ています。
・中華料理の人気店「Golden Port Restaurant & Hotel」
バヌアツには、美味しい料理を出してくれるお店がたくさんあります。エファテ島、ポートビラのタクシードライバーさんが「Golden Port Restaurant & Hotel」のランチを紹介してくれたので行ってみました。
レストランからは広い海を見下ろすことができ、気持ちよく息抜きができます。
焼きそばは1180バツ(約1180円)と少し価格が高めですが、塩味が効いていて、麺が若干細めの香港焼きそば風という感じでかなりアリ。
1480バツ(約1480円)の牛肉の炒め物も、お肉が柔らかくて食が進みました。
外国に行く際には郷土料理を楽しむのももちろんありですが、中華料理はどこの国で食べてもなじみのある味でハズレが少ないので、外国で食事に困ったときには中華料理店を探してみるのがオススメです。
・ヤシガニ
「Golden Port Restaurant & Hotel」の入口で、食用のヤシガニを飼っているケージを発見。太平洋の島々では高級食材の一種で、ロブスターのようにゆでたり蒸したりして食べるとのこと。日本でも、宮古島で食べることができるそうです。
◆現地でのSIM購入方法&速度調査
今回は海外用Wi-Fiルーター「Glocalme」を持っていきましたが、残念ながらバヌアツでは使えませんでした。また、海外から来る人用のWi-Fi接続サービスが増えてきていますが、場所によってはカバーされていない区域もあります。そういった場合には現地のSIMを購入するという手段があります。ポートビラ国際空港では、入国審査と税関を過ぎてすぐ左側に「Digicel」のショップがあります。
500MBのプランのSIMが2000バヌアツ(約2000円)で販売されていたので購入。SIMの設定は店員さんにお願いできるので安心です。
インターネットの速度をfast.comで計測してみると、5.9Mbpsという標準的な速度でした。
というわけで、今回のドメイン島巡りで行った場所をまとめると、以下のような感じです。
バヌアツまでのアクセスはこちら
バヌアツのドメイン「.vu」の詳細・お申し込みはこちらからどうぞ。
(文・写真:インターリンク https://www.interlink.or.jp/
ドメイン島巡り https://islanddomains.earth/)
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