Facebookをやめると生活の質が向上する一方で時事問題や政治に疎くなる
by Juliane Liebermann
「Facebookを1カ月間やめる」という実験を行ったところ、現実生活での様々な活動に参加するようになって生活の質が向上するという結果がみられたことがわかりました。ただし、その一方で時事問題や政治などの話題に触れる時間が減り、ニュースに疎くなってしまう傾向もみられたとのこと。
The Welfare Effects of Social Media
(PDFファイル)http://web.stanford.edu/~gentzkow/research/facebook.pdf
This Is Your Brain Off Facebook - The New York Times
https://www.nytimes.com/2019/01/30/health/facebook-psychology-health.html
Leaving Facebook Makes You Happier and Less Informed, Study Finds - Motherboard
https://motherboard.vice.com/en_us/article/wjmddq/study-finds-that-leaving-facebook-makes-you-happier-and-less-informed
ニューヨーク大学の経済学者ハント・オルコット准教授と、スタンフォード大学の経済学者マシュー・ジェンツコウ教授らが率いるチームは、「ソーシャルメディアに触れることの影響」を調査するため、Facebookに広告を出して実験に協力してくれる人を募集しました。対象となったのは、毎日15分以上Facebookを使う18歳以上のユーザーのうち、100ドル(約1万円)未満の報酬で4週間にわたってFacebookの利用をやめるという条件に応じた2844名。参加者の平均的はFacebook利用時間は1日1時間で、ヘビーユーザーで1日2時間~3時間でした。
確実にFacebookの利用を断つため、参加者はFacebookアカウントを「一時的な利用解除」された上で、プロフィールページに定期的にpingを打たれてアカウントの利用を再開していないかが確認されました。
この実験の結果、参加者が家族や友人と過ごす時間やその他の現実での活動に費やす時間が増加し、主観的幸福度が向上したことがわかりました。また、実験終了後はFacebookの「一時的な利用解除」が解かれましたが、Facebookの利用時間はそれまでと比べて激減したそうです。
一方で、実験でみられた「負の結果」として、政治問題をはじめとするニュースに疎くなった人が多かったことが挙げられています。これは、それまでFacebookでニュースに触れていた時間がなくなったためで、Facebookが使えなくなったからといって、それまでニュースに触れていた時間の分、他のニュースメディアを見るようになるわけではないようです。
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