O(オー)と0(ゼロ)など紛らわしい文字が見分けやすくなるプログラミング用の無料フォントをまとめた「Programming Fonts」
文章を読むのが人間であれば、入力にミスがあっても簡単に気付いて正しく読むことができますが、コンピューターにはそうした柔軟性がないため、プログラミングを行う際には一言一句正確に文字を入力する必要があります。この時に問題になってくるのが「O(オー)と0(ゼロ)」や「I(アイ)とl(エル)」など「人間には同じに見えるのに内部的には違う」文字で、これらの打ち間違いを目で探すのは至難の業。そんな紛らわしい文字をパッと見分けやすくしたプログラミング用のフリーフォントが「Programming Fonts」にまとまっていたので、どんなものがあるのか確かめてみました。
Programming Fonts - Test Drive
http://app.programmingfonts.org/
サイトを開くと下のような画面になります。左から見たいフォントを選ぶと右のサンプルコードが選んだフォントで表示されるという仕組み。もし気に入ったフォントがあれば「Info & Download」をクリックすればフォントの配布ページに移動することができます。
サンプルコードのうち、3行目に間違いやすい文字が並べられていてパッと見て比較できます。例えば下図は「Code New Roman」というフォント。ゼロに斜線が入っているほか、小文字のエルには上下に横ヒゲが付いていて見分けやすいようになっています。
下図は「Average Mono」というフォント。オーとゼロは横幅が異なっています。エルは数字の1のようになっていますが、上のヒゲがナナメではなく真っすぐ出ているので見分けられます。
「Borg Sans Mono」というフォントは「=」と「>」を続けて入力すると合字になるのが特徴的です。数字の1からは下の横棒が消えてしまいました。
「Hasklig」ではゼロに斜線ではなく中点が入っています。また、このフォントも「=>」が一体となって表示されます。
とにかく横幅を圧縮したいという意思を感じるのが「Fifteen」というフォントです。抑えられる限界まで横幅が狭くなっているため、一行により多くの文字を表示することができます。
なかにはまるでレトロゲームで見るようなフォントもあり、「Press Start 2P」という遊び心を感じさせる名前でした。
気に入ったフォントがあればダウンロードして実際に使用することができます。今回は上でも紹介した「Hasklig」を使ってみます。「Info & Download」をクリック。
HaskligはGitHubで配布されています。「Release」タブを開きます。
新しいバージョンが上にくるようになっています。今回は「Hasklig-1.1.zip」をクリック。
続いてPCにフォントを読み込ませます。今回はWindows 10でやってみました。スタートメニューから「コントロール パネル」を開きます。
「デスクトップのカスタマイズ」をクリック。
「フォント」という項目があるのでクリックします。
するとフォント用のフォルダが表示されるので、先ほどダウンロードしておいたzipファイルの中身をドラッグ&ドロップしてフォントをインストールします。なお、今回使用するHaskligはOpenTypeでの配布となっており、ライセンスはSIL Open Font Licence 1.1となっています。
後はテキストエディタでフォントの設定をすればOK。例えば「メモ帳」の場合だと、「書式」に「フォント」の項目があるので開きます。
フォント名から先ほどインストールした「Hasklig」を選択し、OKをクリック。
フォントが「Hasklig」になりました。
プログラミングを行う際にはかなりの時間をコードを読むことに費やしますが、自分にとって読みやすいフォントを利用することで作業効率の向上が期待できます。「Programming Fonts」はプログラミングに適したフォントだけがまとめられているため、プログラミングに使うフォントを替えてみたいという人にオススメのサイトとなっています。
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